春風と仲良くしたいと思っても、春風ばかりとはいられない
馬の世話をして一番大変なのは、ボロ(馬の世界では糞をボロと言う)掃除である
藁は、糞尿で重さを増し、これを掃除するのは一筋縄ではいかない
その内みんな腕がマッスルになるだろう
明日は大会があるため
どこか皆緊張気味で
馬運車が来ると
大抵大会に出るエリート君達は、それに察して、落ち着かなくなる
「やったろかい」
言ってるみたいに前掻きをするメテオは前掻きは、良くない行動だから大抵叱られる
今回出動するのは
メテオ
和風
この二頭だ
以前は現役で走っていた春風は、出れるものと思い顔を立てに降る
そんな春風に僕はスイカの皮をあげた
馬はスイカが大好物なのである
馬運車に難なく乗ってくれたメテオと和風と二年生の世話役が出発した
一年の僕らは、勿論、居残り組の世話である
馬と飛ぶってどんな景色なんだろうとふと思った
僕は春風に
「ゆっくりで良いから僕を乗せてくれよ?」
といって春風の首もとを撫でた
噛まれるかとおもったから
すんごい嬉しかった
登校の時間だ
一通りの馬の話面を愛撫して 大学に向かった