プレシオサウルス

スルーだろうと決め込んでいたのに返ってくるなんて

そのあと懲りずに欲しがってしまったから
一瞬の事になってはしまったけど

どういう認識なんだろう
情けじゃないといんだけど
違うって言い切れないのがなぁ

またここに来ることがあるとは思っていなかった
この年まで残るなんて思わなかった
ただの数いるうちの一人だし
ましてや直接の関わりでもないのに

優しいのかなぁ
優しいのはわからないけど
巧いんだろう

病んだり
咲いたり
枯れたりしたら
濁りそうになったんだ

いよいよ失くなる
肩書きが
免罪符が
ブランドが
見えない部品が
過ぎる物になる

ここ 最初は削除しようかと思って
そういう人多いし
死んだ後に残ったSNS整理とか
想像しただけでゾッとするし
でも こんなどうしようもないのも
ちょっと残しておきたい未練と
最後まで成就しないまま
フェードアウトした繋がりと
滾る勘違いとか
小難しさ至上主義みたいな未熟さとか

そういう10代で清算できなかった
見えないものたちを
誰にも知られないまま
知られないでい続けさせるのも
いいかなぁ なんて


土曜日なんだよね
またあのスーツ思い出しちゃった
懲りないなあ
見ただけで 聴いただけで
それなりにわかっちゃうのが
それなりに悔しかったなぁ

このまま消えるのがいいんだと思う
もう何も行動しないし企まないけど
もし ばったり なんてことがあったら
あったらいいな 位に
できるようになったから

ばいばい

いつも顔を背けてばかりいたから
最後も結局同じことになってしまった

本当に最後だったのになあ
毎回毎回最後最後最後って言って
それでも予防線張れることにちょっと安心して
もうそれもできなくなった
全部終わったんだ

失恋じゃないんだよ
だって恋じゃないもの
じゃあ愛？そんなんでもない

あの時の携帯は…
というソートをする時がある
確か最初はあの白いガラケー
次に一番好きな赤いガラケー
今でもあれに戻したいくらい
そして初めてのスマホ
｢生意気｣って言われた
最後が今のスマホ
二年縛りってある意味残酷
私もうスマホ二台目なのに
まだ同じガラケーなんだよ
それでタブレットPC導入してるの
ちょっとらしいなとか思っちゃった

今日はね　声を憶えようとしてたの
でも姿を見ちゃったら全部飛んだ
手を振られるようになって

私は7年かかりましたよ

時々期待しちゃうようなことするよね
柔らかそうな白いシャツが好きだよ
黒いポロシャツもいいなって思って
私も買って同じようになれるかやってみたけど
全然ダメで未だに引きずってるよ

今までここでの二人称(三人称)を
どうするか踏ん切りがつかなかったけど
考えすぎずに｢あの人｣にするね
｢あなた｣でもいいんだけど
これは独白にするから意味がある

あの人が話だしたら
水の中にいるみたいになった
いなかった時間の自分の
弱さとか愚かさとかが
陽の下に晒されたような感じ
声って一番初めに忘れるって聞いて
真っ先に会いに行かなきゃって
憶えに行かなきゃって思った

ちゃんと顔見ればよかった
正面向けばよかった
もう隣同士になる距離は0に近いのに

目で追うし何なら気配が当たってしまうし
耳はずっとチャンネル合わせてる

いざその時になったら
全部飛んじゃうんだから
メモなり台本なり用意して
もうなりふり構わず
やっちゃえばよかったんだ
私ずっとこんな気持ちもってたんです
でも最近いい方向に変わり始めてて
でも今すごく惨めだから
あんまり姿を見せたくないんです
でも繋がりなくなるの寂しすぎるから
こうやってずるずる年取ってるんです
って
迷惑とか今更なんだから
全部やっちゃえばよかった
でも　やらなくてよかった

忙しそうだと引いちゃうんだよね
そこがね　私には難しい

交わした会話はびっくりするほど少なくて
今までの7年を全部繋げても
数時間いけば御の字だと思う
でも会話以外のノンバーバルが
繊細で敏感でもどかしくて

あの人も過去にこういうジレンマとか
私には耐えられないような痛みとか
経験してるんだよね
感じるに間違ってないと思う

私ってどう映ってるんだろう

もし　もし　本当の最後が
奇跡的に繰り越されたときは
こんなことを聞いてみたい

勝手に怒りをぶつけたり
どうしようもないことをしたり
悪い冗談を応酬し合ったり
言葉にできないものを
名前もつけられないようなことを
たくさん知ったし
こんなこと
後にも先にもなかった
綺麗な感情じゃないかもしれないけど
一生失いたくない気持ちだよ
私もっと温かい人になるよ
大切だったらちゃんとそのまま大切にするよ
今までのあの日や今日のあの人みたいに
私の全部使って思いやれるようになるよ

まあ　いつものパターンで
軽口の言い合いで終わって
見た目は至って普通の
｢ああいたんだ久しぶり、じゃあね｣
なんですよ

見えないもの
聞こえないもの
が何より大事だった
今も昔も

確約がなくなってからね
色んな人に｢綺麗になった｣
って言われるようになったんだよ
でも今の私の髪は綺麗じゃないし
目つきも悪くなった
鈍って内側から醜くなった
それを思い知った
あと若さを失うということも

まあちゃんとした決別はしたかったなあ
というのが正直な気持ち
まあでもいいかな！
全部がなくなった時に

ことあるごとに気持ちが
あれを引き戻すんだけど
だんだんそれに感情が乗らなくなっきた

ずぶずぶに自己投影していた曲とか
共感しづらくなった分
懐かしさが生まれるようになった

剥離乖離別離厭離

効き目が無くなってきたのかなぁ
そろそろ薬を変えないといけない

私が病んでる時に言われる言葉
言われてきた 言葉

｢周りに悟られてるぞ｣っていう
サインなんだと思う
最初に｢病んでるの？｣って
からかわれた時に
上手く返せないのを見たあっちが
｢傾いてる｣って言うようになった

それをまた言われた
｢傾いて｣｢たよ｣って

ずっと終わるまで会わなかったから
何も知らないし見られてないと思ってた
からちょっとびっくり

｢見てたの？｣って
聞きたかったけど聞けなかった
本能？直感？で
聞いちゃいけないって思った
なぜだかはわからないけど

｢………………うん｣
ってだけ答えたら
ちょっと 笑ってた

通じてるのかな
通じたんだと思っちゃってもいいのかな

好きとか嫌いとかもうない
でも ｢通じてる｣存在になりたい

それがきっと
何年もかけて色々失敗しながら
見つけた答えかな