黒い猫は黒猫

珍しく色恋沙汰の話でも。


すごくよい関係を築けていた彼氏と別れることになった。
ていうか別れた。
昨日の夜中に電話一本で。

なんかね、勉強しに海外に行くのだとか。
しかも来月くらいから。
それが彼の人生でとても重要な意味があると知っていて、もちろんとめるわけもなく。

長いことかかりそうだから、待っててとは言えないと。
男らしいんだかなんだかわからないことを言われた。

あまりの急展開に、現実感はないし、
でもショックだし、
色々と茫然自失としていた。
まあでも彼女を日本においていくとしたら、
そんで何年も私が待っていた方が重荷だろうなというのも想像できる。

まあよくもそんなドラマみたいなこともあるもんだと、
取り急ぎさめざめと泣くような気持ちを落ち着かせた。


問題は商売の方で。
私はこれから本気で勝負していこうと思っていて、そのコーチになってもらえると思っていたから動揺する。
どうしようかなと思ったら、向こうに行く前に私を徹底的に鍛えてからいくとのこと。

それが彼に出来る責任だと思っているようだ。


結構本気で一緒に生きていけるような気がしてたから、
なかなかショックなんだけど。

彼氏彼女やってると、互いにビジネスの話をしているときに教える立場、教えてもらう立場になりきれないから。
まあ良い機会だとは思っている。
1ヶ月で盗めるものはすべて盗む。


しかし彼は本当に優秀な営業マンで
断る理由をなくしていくのが営業、セールスの鉄則だけど。
私に別れることを断らせない辺り、相変わらず優秀な営業マンだとしみじみ思う。
しかも嫌な気分をさせずに。

いや、普通に別れんの嫌なんだけどさ。
いや、嫌って言うか別れたんだけどさ。
とにかく私を納得させるだけの力があったわけだ。


彼が営業マンとして優秀なのはよく知っている。
だから、あの電話で巻き返すのは私の実力じゃ無理だと思った。
残るは私のしたたかさだけだ。

嫌われて別れたわけではないから。
しかも私が想像するより彼は私のことを好いているようだから。
1ヶ月後、盗めるものをすべて盗んだあと、
巻き返しを図ろうと思う。

五分五分で巻き返せるでしょ。
余裕でしょ。

国外がなんなの。
私が事業で成功して、時間と金を手に入れて、
旅行ついでに君に会いに行けばいいだけでしょ。