10/24★６４句

○とんぼうや連なり長き幹線道
○なでしこや言へずに言へずに想ひけり
○上空の許可を求めてクリスマス
○馴鹿の鼻のかざりや夜の雪
○コロナ禍の赤鼻禁止クリスマス
○赤鼻の母の眠りやクリスマス
○赤鼻のひらく居場所やクリスマス
○赤鼻の消へて詩集やクリスマス
○コロナ禍も限り赤鼻クリスマス
○美しき臓器の箱やクリスマス
○狩人やテディベアのまくらもと
○狩人の家にあるなりテディベア
○ぬいぐるみひとつまた増へ狩の犬
○狩人やとどめ刺せずに星のはし
○母親の牧場の牛や春の風
○老犬の温もり軽ろし夜の雪
○お互いに駆けあふ仲や原爆忌
○届かぬもとどくも届くサンタクロース
○身仕度の美しきなり秋の蜘蛛
○脳味噌をいくつに分けて夏の空

スポーツ

○青春の落として青葉野球かな
○万緑の瞳の渦の射撃かな
○万緑に一礼をせりいざ一本
○転がりしハム万緑に拾いけり
○鉄人や青葉飛び入る魚の群れ
○鼻高きテニス女の豆知識
○青春の羽根一点の青葉かな
○万緑の球やはらかき浜辺かな
○万緑の砂やはらかき排球組
○炎天の砂えらばれしやはらかく

スポーツでも可

○香水の碧き香気や波のうえ
○香水の波の上なり波にのり
○香水の碧々と手に波を待つ
○香水や波の遅延を気にとめず
○香水や波首筋にはじけたる

○金髪のせまる青葉や爬虫類
○黒髪の眉山高き夏の空
○夏空の確保の糸をかくほせん
○人の字のぬしは青葉になんと投げん
○青春の綾籠球の青葉かな
○肘肩を昼夜の星の泳ぎかな
○一隅の好機をつなぐ青葉かな
○万緑を背面にしておのが飛ぶ
○均衡の青葉の水を漕ぎにけり
○朝鮮の青葉の蹴りやいくさ人

○球走る恋は早瀬のさくら哉
○支えたる首に青葉の大樹かな

パラ

○尻すへて床排球の青葉かな
○闇に音の鈴に青葉を取りにゆく
○青葉斬る突く剣術の車いす
○青葉斬るメタルの風や剣の腕
○撃ち抜くは未来のわれを車いす
○万緑の球は六個のさも重し
○万緑をオセロに乗せて車いす
○将棋板脳に青葉や車いす
○車いすかへてカヌーの青葉かな
○万緑に工夫の弓を射るやなん
○はじまりは闇一本となりにけり
○深海の飛び出て魚や夏の空
○障害もラ式激しき青葉かな
○万緑を持ち上げし寝る長き椅子
○万緑を重量にして力なり
○障害を乗り越へ青葉人馬かな
○車いすとけて青葉や籠の中

ソッコーねむいゾウ★、

デキルカ(笑)

ワラ