「死ねばいい」

君は笑ってそう言って

赤に染まった


『世界と君の終焉で』


晴れた空は

どこまでも青く

白い雲のひとつさえ

存在できない

風が流れ

鳥が羽ばたいていた


ふとしたことが

きっかけで

ふとしたことが

あって

気がつけば

世界は壊れ始めていた


崩れて

崩れて

崩れて

終わりが

止まらない


逃げる場所は

どこにもない

安全な場所は

どこにもない


あてもなく

君と

どこかへ

行こうとする


不意に

君は

動きを止め

おもむろに

歌いだす

世界へ

別れの

言葉を


さようなら

さようなら

次は

もうない


手にした

輝きが

君を

貫く


死んだ

もう

生きていない


冷たい

君を

抱きしめて

涙を流し

すべての

終焉と

眠りにつき

消える