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土方誕生日銀土SS『Romantists 』

(もうすぐ日付が変わるな…)

心地好い疲労感に包まれ、物思いに耽っていた銀時は土方の声に現実に戻された。

「さっきから何考えてんだ?」

「えっうん…例えばさぁ、二人の人間が同じ時代に同じ星に生まれて巡り逢えるのって、きっとものすごい確率だよな。
その上互いに好きになって想いが通じ合うなんて、それこそ奇跡みたいなもんじゃねぇかな…
なんて、ちょっと思っただけだよッ」

銀時は話ているうちに気恥ずかしくなったのか、すねたように唇をとがらせた。

…そうか、誕生日だからか…
銀時が何故こんなことを言ったのかわかった土方は、そんな銀時が微笑ましく、いとおしく想った。


「別に奇跡でも運命でも好きに呼べばいいさ。だが生憎俺はお前みたいにロマンチストじゃねぇからな、そんなもんに興味は無ぇ。
人間が勝手に付けた名前なんかなくても
今こうして手を伸ばせばすぐ触れられるほどそばにいる…この現実は変わらないだろ」

土方は銀時の頬に指を這わせた。

「俺はこれだけで十分だ」


(あぁもう、誰がロマンチストだって?お前の方がよっぽどだろ…)

銀時は自分の頬にある土方の手を握ると指先に口づけた。

「ったく、お前にはかなわねェよ。
でもこれだけは言わせてくれよな

誕生日おめでとう 愛してる」


真っ直ぐ見つめながら告げる銀時に土方はくすぐったそうに微笑みを浮かべると何も言わず目を閉じた。

すると望んでいたものは瞼に、そして次に唇に落ちてきた。



HAPPY BIRTHDAY TOUSHIROU!!
2012.5.5
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銀土バレンタインSS『Lips Like Suger 』

「いいよなぁ〜土方くんはモッテモテでよォ」

銀時は土方の部屋に山積みにされたバレンタインチョコを眺めて言った。

「そんなんじゃねぇって。どうせ義理チョコばっかだっつーの」

「義理でも何でも貰えるだけいいじゃねーか。つーか、義理じゃねぇのもひとつあるだろうが」

銀時は自分の持ってきたチョコレートの包みを持ち上げてみせた。

「わかってるよ」

「ほんとにわかってんのかねぇ。だったらなんで銀さんは未だにチョコゼロなの?あ〜あ〜絶対一個は誰かさんから貰えると思ってたのになぁ〜」

と唇をとがらせ、わざとすねてみせた。すると効果覿面、土方は慌てだした。

「いやっ、ここんとこ忙しくて、今日が14日だってチョコ貰って初めて気が付いて、だから…その…」

「だから?俺へのチョコも忘れてたって?」

「まぁ…そういう事だ」

(忘れてたって事は一応くれる気はあったんだな。ま、本気で怒ってるわけでもねぇし、許してやってもいいんだけどさ。ちょいと意地悪してやろっかなァ…)

銀時は自分が持ってきた包みを解き、中からチョコレートを一つ指先でつまんで
「はい、ちょっと口開けて」
と土方の顔の前に差し出した。

「あっ、食べんじゃねーぞ」

「ん?どういうことだよ」

戸惑う土方に銀時はニヤリと笑って言った。

「俺に食べさせてよ…口移しで」

「ハァァ!?なんでそんな事しなきゃなんねーんだ!自分で食えよッ」

銀時の言動が理解できた土方は拒否しようとする。だがそれが許されるはずがなかった。

「それで俺へのチョコ忘れたの、帳消しにしてあげるから。ね?」

銀時の薄い笑みを浮かべた瞳が妖しく光った。

「マジかよ…」
唇を噛み締め、逡巡している様子の土方。

だが銀時はわかっていた。土方には拒めない、と。
もう土方はしっていた。こういうときの銀時に逆らっても無駄だ、と。

こうなると、チョコを用意していなかった事に多少なりとも負い目を感じていた土方に、NOという選択肢はなかった。


ふぅっとひとつ息を吐くと、覚悟を決めた土方は唇に軽くチョコを挟んだ。

しかし目の前の銀時は自ら動く気は全くないらしい。仕方なく土方は自分から顔を近付けていった。
ギリギリまで距離が縮まっても、銀時はじっと土方を見つめたままでいる。

「……ッ」
土方は頬の熱が一気に上昇するのを感じた。たまらず銀時の熱視線から逃れるようにぎゅっと目を瞑った。

するとフッと銀時が笑う気配がして、ほんの少し唇をかすめてチョコレートは奪われていった。

やっと終わった、とほっと息をついた土方に銀時は
「まだあるよ」
とチョコレートの入っている箱を指差した。

「オイ、まさか…これ全部しろってのか?」

チョコレートはあと5つ。

「そーゆーこと。もちろん、やってくれるよね?」


(……なんだよ…これじゃまるで…)
土方は何度も目を閉じてチョコレートを差し出しているうちに、
チョコを食べさせているはずなのに、なんだかキスをねだってるみたいじゃないか…と思ってしまった。

そんな自分の思考に、更に羞恥が倍増したことを後悔したが、もう遅い。
一度意識してしまうと、吐息がかかるほど近づいているのに触れ合わない唇が、もどかしいとさえ感じていた。

やがて最後の一つも食べ終わり、銀時が離れていった。

「唇にチョコついてるぞ」

「えっ」

銀時に言われ、慌てて手で拭おうとした土方を銀時は「ちょっと待った」と素早く制止した。

「俺がとってやるよ」

銀時は土方の頬を両手で包み上向かせた。
そして舌で土方の唇をペロリと舐め上げると、そのまま舌先で唇をペロペロと舐め続けた。

「……いつまで舐めてんだっ!そんなにチョコ付いてねーだろ」

「あぁ〜わりィ、チョコより土方のほうが美味しかったから、つい」

思わず土方が声を荒げたが、銀時は悪びれたふうもない。
じれったさに耐えかねた土方は銀時の肩を掴み、ぐいっと身体を引き寄せた。

「何がつい、だバカ。だったらそんなまどろっこしいしてねぇでもっとちゃんと味わえよ…」

今度は自分が唇が触れるまで目を閉じずに銀時を見ていてやろう、と思ったが
(…やっぱ無料だっ)

やはり堪えきれずに目を閉じてしまった。

「お前かわいすぎなんだよ…俺ももう限界だ」

土方にやっと熱くて甘い刺激が与えられた。


――さあ、チョコより甘い唇を召し上がれ・・・


END.
Happy Valentaine's Day!

銀土☆節分SS『どんな理由をつけても結局ただ逢いたかっただけ』

万事屋にて。銀さんと土方くんの会話のみです。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「節分って年の数だけ豆食べるんだよな。けど土方くんよォ、俺たちゃ一体何個食えばいいんだ?」

「そうだな、おめーは14個だな」

「14て…中2!?そりゃ頭ん中は中2から大して成長してねぇかもしんないけど、土方くんも知っての通り身体は立派な大人だから!なんなら確認のために銀さんの太巻き丸かぶりして…」

「黙れ腐れ天パァァァ!!!」

「まぁまぁ、そんな怒んなって。
しっかしこの豆ってあんま美味いもんじゃねーな。俺は炒った大豆なんかより土方くんの胸についてる豆が食いた……」

「しつけェェェェ!!」

ドゴっっ!!!


「ハァ…ったく…てめーは中2っていうよりセクハラオヤジだな」

「イテテテ…ひでーなオイ、蹴ることねーだろ。つーかさぁ、大体お前何しにきたわけ?」

「えっ、いや、たまたま通りかかったからちょっと暇人の顔でも見てやろうかと思っただけだ」

「へーーー」

「んだよそのリアクション」

「だって私服って事は休みなんだろ?わざわざ休みの日にウチの近くまで来てうろうろしてたんだーと思って」

「いや、だからそれは…」

「あっもしかして、屯所にいたらここぞとばかりに豆まきの標的にされるから居辛くて、俺んトコに癒しを求めてきたんじゃねーの?“鬼”の副長さん」

「ちっ、ちが…」

「あれ〜違うの?なぁんだ、今日はたっぷり癒してあげようと思ったのにな〜。残念だな〜」

「……あークソッ、違わねーよ!分かってるならつまんねェ事言ってないで…早く…」

「はいはい、分かった分かった。最初からそう言ってくれりゃいいのによ。ほんとわがまま姫にゃ困ったもんだぜ。では心と身体、どっちの癒しをご所望で?」

「……両方」

「あぁそれだと少々お時間いただきますけど?」

「いいよ。今夜は帰りたくないから…」

「ちょっ、ヤベーって!そんな顔でそんな台詞吐かれたら、なんか勘違いしちまいそうなんだけど」

「勘違いでも何でもお前の好きなようにすればいい」

「…ごめん土方、今のでエネルギー満タンになったから手加減できねーかも」

「何きいてたんだよ、バカ。好きにしていいって言っただろ?」


END.




えーと、前半下品ですいません。

もう日付変わってしまいましたが節分でしたね。

節分といえば豆と巻きずし。で思い浮かんだのが前半の下ネタ。てかそれしか浮かばなかったってセクハラオヤジは私か(苦笑)

それだけじゃあんまりすぎるので後半甘くしようと思ったものの、展開が苦しいです!そして節分あんまり関係ないし。

時間もないので会話のみですが考えるのは楽しかった^^
やっぱ銀土LOVEvvv


ちなみに私は巻きずし食べてません。握り寿司以外の寿司は好きじゃないので。びんぼー人のくせにね!

銀土クリスマスSS『素直にMerry X'mas 』

「好きだ…十四郎…好き」

二人きりになると銀時はよくこういう台詞を口にする。

そりゃ想い人に抱きしめられて熱を帯びた声で好きだ…なんて耳元で囁かれたら、正直嬉しくないはずがない。それに俺にだってそういう気持ちがない訳じゃない。

けど、自分の感情を口にするのはどうにも苦手だ。こんな時どんな反応をすればいいのかも未だにわからない。

照れ隠しの意味もあって
「お前よくそういう事恥ずかしげもなく言えるよな」
と言った俺に、銀時は思いの外真面目に話だした。

「俺は思ったことを口にしてるだけだよ。…あのさぁ、お前は縁起でもねぇって言うかもしんねぇけど、自分の大切な人がずっと長生きしてくれるとは限らないんだぜ。
いつ何があるかわかんねぇだろ、俺もお前も。
だから恥ずかしいなんて言ってねぇで、その時の自分の気持ちに正直になることにしたんだ。
…俺はもう、後悔したくねぇんだよ」


あの頃、一番大切だった人に伝えたかった想い、届けられなかった言葉。
それは普段意識することはないけれど、微かな痛みとともに俺の心の中に今も確かに存在している。

こいつも俺と同じなんだろうか…

銀時の言葉は土方の胸にずしりと重みを持って響いた。


――それから数日が過ぎた12月24日、クリスマスイブ。
だが真選組にクリスマスなんて関係ない。街に人が増えればそれだけ厄介事も増える訳で、今日も遅くまで仕事だ。
何時に終わるか分からないから銀時と逢う約束はしていない。
俺が仕事で逢えないのはいつもの事だし、「仕方ねぇな」とは言ってたが、あいつは案外イベント好きだから内心残念がっているのがわかるだけに悪いなと思う。

いつもより賑やかな通りを見廻りながら、そんな事を考えていたからだろうか。
手を繋ぎ楽しげに歩く恋人達を見れば自分の相手を思い浮かべ、ケーキ屋の前を通れば、あいつもうケーキ食ったのかなと人並み外れた甘味バカのことを思い出す。
一日中そんな調子で何をしていても銀時の事が頭をよぎる始末だ。

(一番残念なのは俺じゃねーか…)
土方は独りごちた。


そして夜間の巡回を終えた後も屯所に戻らず、万事屋のすぐ近くまで来てしまった。

もしいなかったら帰ればいい。そう思っていると新八の家で行われたパーティーから帰ってきた銀時と出くわした。

「あれっ土方?仕事終ったのか?今日は駄目だって言ってたのに…あっ、アレか、せっかくのクリスマスなんだし、どーしても銀さんに逢いたくなってきちゃった、とか?」

銀時の軽口にいつもなら確実に
『そんな訳あるかァ!近くで仕事だったから通りかかっただけだ!』
などと返すところだ。

だが今日は少しぐらい素直になってみてもいいかなと思ってしまった。

「…そうだよ、なんか…すげぇお前の顔見たくなったから…仕事終わりでそのまま来たんだ」

「…オイオイ、どうなってんだ?今日はやけに素直じゃん」

「わ、悪ィかよ」

「いやいや嬉しいけどね!ま、そのわりにうつむいちゃって全然こっち見てくんねーけど」


「うるせー!」
…クソ!どんな顔したらいいのかわかんねーんだよ!

「あ、もしかしてこないだの話気にしてんの?」

「えっ、あっ…いや…」

「そっか。でもお前はそのままでいいんだよ?素直な土方くんもかわいいけど、俺はいつもの意地っ張りな土方くんも大好きだからさ」

ほら、またこんなことをサラっと言ってのけるだろ。ますます顔上げられなくなっちまうじゃねーか…


「なあ、こっち見てくれよ」
熱を持った頬を銀時の冷えた手に挟まれ上を向かされた。

「やっと目が合った。俺の顔見たかったんだろ。でも、見るだけでいいの?」

「んな訳ねーだろ」

逢えないときにはただ逢いたさばかりが募るのに
今は目の前の愛しい人に触れたくて触れてほしくて…
同じ想いの二人はどちらからともなく自然に唇を重ねていた。

「お前ほっぺた熱いのに唇は冷てぇな」

「てめーもだろ」

冷たかった唇が互いの熱で溶されてゆく。


「…好きだよ」

今まで触れ合っていた唇から紡がれたその言葉はもう何度も聴いているのに、その度に俺の鼓動はドクンと大きく跳ね上がる。

「………俺も…」

これが今の自分には精一杯だけど。俺の想いの何十分の一かでも伝わっただろうか。


「…サンタクロースってほんとにいるのかもな」
と銀時が言った。

「何ガキみてーなこと言ってんだ」

そう応えた次の瞬間、銀時の腕の中に閉じ込められた。

「だってほら、一番ほしかったプレゼント貰ったぜ」

「…そうだな。ほんとにいるかもな。俺もちゃんと貰った」

そう言って銀時の背中に腕を回しぎゅっと力を込めて抱きしめ返した。

この温もり以上にほしいもんなんてねぇんだから…


end.


***************
えーっと、まず今頃クリスマスネタとかすいません!!
完全度はともかくやっと出来ました…(^_^;

あとイチャついてますが思いきり路上ですね…(苦)

金魂篇で二人が出逢っていたら☆銀土

金魂篇、完結したわけですが連載中から考えてたこと。
金さんの催眠にかかってたのはかぶき町の住人なんだろうか?銀魂の登場人物はかぶき町以外にもいる訳で、銀さんを知る人みんなの記憶を書き換えないと齟齬を来たすんじゃないかなと。

まぁただただ土方が出てこないのが寂しかったので妄想で補完してみただけですが(^_^;
銀土的には土方だけが銀さんの事覚えているってのもありかなと思ったんですが土方も金さんに記憶を書き換えられた設定にしました。
では
銀さんが金時と決着をつけに行く前に土方と出会ったていたら…(土方目線)

***************


行き交う人並みの中に見つけた銀色。その男の姿を視界に捕らえた時から、俺の胸はざわめき始めた。

なぜだか目が離せなくなってしまって、近づいてきた男と目が合った。すると相手は驚いた様子で立ち止まった。

「土方…?」

「――っ!!」

自分の名前を呼ぶその声を耳にした瞬間、ドクンとひときわ大きく鼓動が跳ねた。

なんなんだ、これは…?

「…てめー誰だ?なんで俺の名をしってる?」

「そうか…もしかしたらお前だけは…って思ったんだけどな。ま、しょーがねぇか」

男は俺の質問には答えず意味不明なことを言っている。
その顔は笑ってはいたが、軽く伏せた瞳には失望とさみしさが浮かんでいた。

どうしてそんな顔するんだ…?今度は胸がきゅっと痛くなる。

コイツは一体何者だ?
今まで会ったことねぇ…よな?

「そういやその格好、お前万事屋となんか関係あんのか?」

「ん?あぁ…まあな。そっちこそどうなんだよ。万事屋金さんとは仲良いいの?」

「アイツはかぶき町で顔が利くからな。時々組の仕事手伝ってもらってる」

「いや、そうじゃなくて個人的にって意味」

「個人的にって別に…サウナやら飯屋で偶然出くわすことはよくあるが。あっ、今度飲みに行こうって誘われてんだったか。お互い忙しいからまぁ時間が合えばだけど」

…アレ?俺が質問したはずなのになんでこんな事まで話してんだ!?何だかんだ言っていっつもコイツのペースに巻き込まれちまうんだよな。………ってオイ、いつもって何だ?

「こりゃマジで忙ねぇとヤベーな。土方にまで手ェ出されたら…」

「は?」

「や、何でもねーよ。じゃ俺行くわ」

「おいッ待てよ!!」

引き止めてどうするかなんて考えは頭になかった。
だが気付けば立ち去ろうとする男の腕を掴んでいた。
「何?」

「あっいや…あの…また逢えるか?」

問われてとっさに口から出た言葉で自分の本心を自覚した。

――このまま二度と逢えないなんて、嫌だ。もっと一緒にいたい…


「あぁ、銀色の世界を取り戻したら真っ先にお前に逢いにくるよ、必ず。それまで浮気すんじゃねーぞ」

俺の言葉に顔をほころばせ、頭に手を伸ばしてくる。

「ちょっ、やめ…!それに浮気ってなんだオイっ…」

くしゃくしゃと髪をかき混ぜるように頭を撫でる大きな手を払いのけることができない。

恥ずかしいからやめてほしいのに、なんだか心地よくてちっとも嫌じゃなくて…
触れられるのがこんなに嬉しいだなんて、どうなってるんだ?

さっきからずっとうるさく騒ぎ続けている心臓がさらに早鐘を打ち、頬が熱を持っている。


男は今度こそ、じゃあなと片手を上げて歩きだした。真っ直ぐ前を向いて歩く後ろ姿が遠ざかっていく。


言ってる事は訳のわからねぇ事ばっかりで、どうにも胡散臭ェヤツだったよな…

しかしその背中を見つめている俺の脳裏は不思議な確信に満ちていた。

…だがいい加減なようでいて出来ない約束はしねぇ。やると言ったことは絶対やり遂げる。そういうヤツだ。アイツが必ずと言ったんだ、心配しなくてもまた逢えるさ、と。

しまった、名前聞くの忘れちまった。
…まぁいい、今度逢ったらわかるだろう。アイツのことも、次から次からへと溢れだす、この胸を熱くする感情の正体も。

銀時の姿が見えなくなるまで見送ると土方も反対方向へ歩きだした。いつになく軽い足取りで――。


たとえ
どちらかがどちらかを覚えていなくとも
二人ともに互いの記憶を失ってしまったとしても
二人はまた巡り逢い
そして恋に堕ちる。
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