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至上の幸せ

故郷を出て都会で働きだして
5年半が経ちました。

私が故郷を出た理由は
あまりプラスなものでは
ありませんでした。
いろんなことがあった
高校生活だったので
逃げ出したかったのです。
故郷には会いたくない人
どんな顔をして会ったらいいか
わからない人がたくさんいます。
だから私は連絡先も
携帯を水没させたのをいいことに
わからなくなって
音信不通になりました。

もちろんずっと
私の友達でいてくれた人
理解してくれている人たちとは
今も繋がっています。

話せないことがたくさんありました。

だけどようやく
話せるようになってきたのです。
全部赤裸々にはいかないものの
心の内を親にだって
フランクに話せたのです。

私の後悔していないという言葉に
ホッとしているように
見えました。


働き出して
死んでるか生きてるかも
わからない時期もありました
死んだって構わないって

幸せを感じることすら怖くて
涙が出てしまう時期もありました

家族に愛に触れるのが
つらい時期もありました



でも帰省して
昨日私がギターを弾いていると
お父さんがやってきて
ギター貸してよって

お父さんがギターを弾き
私がピアノを弾き
下手くそなセッションをしました


お父さんは言いました


お母さんがピアノを弾いて
お父さんがギターを弾いて
お兄ちゃんはベースを弾いて
バンドやろうよ


だから私は答えました

そしたら私が何か叩いて、フルート吹いて、歌うね
お父さんが詩書いてくれたら私が曲つけるよ









決して音楽一家ではありません
完全に冗談半分ノリで言ってます



だけどそんな会話ができたことが
この上なく幸せで
生きてる実感を覚えました




あ〜生きてて良かったって
じんわりじんわり












何気ないこと
それが史上最高の幸せであることを
忘れたくないと思った日でした

生きるために

好きなことを仕事にし
それでご飯食べていくのって
すごく大変なことだと思うけど
私の周りには
そんな人達がいて
死に物狂いで演っている姿が
すごくカッコいいと思う

寝る間も惜しんで
忙しくても怠らない
仕事の予定は削らず
詰め込んでやり倒す
顔は疲れてても
素敵に思う

走ってる人を
見てると
私も突っ走りたくなる





本番まであと少し!

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