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つづくことば202
次の言葉の続きを考えましょう。
詩や小説のタイトルにするのも可
*眠くなって
→眠くなってそのままその感覚に身を委ねると、ふわりとしたわずかな浮遊感とともに自分の意識が薄らぼやけていくのが何故だかひどく懐かしかった。目を閉じると、戦場に映った敵や仲間の姿が瞼の裏でありありとその姿を見せるものだと思っていたのだが、疲れ切った今この瞬間は視界も思考も真っ白に染まっているようで、明日から悩まされるその光景に想いを馳せる間もなく俺の意識は暗い底へと沈んでいった。
*思い出すのは
→思い出すのはただただ優しく俺の名を呼ぶ一昔前の黒髪だった。どうして、あの人じゃなく、お前が。幾度となくそう思ったけれど、本当にふとした瞬間に頭の奥で俺の名を呼ぶのは、何時だって同じ人物だった。きっと馬鹿みたいに真っ直ぐに俺の名を紡ぐものだから、脳がなによりも真っ直ぐにその音を認識してしまったんだろう。俺が呼んで欲しい時に俺の名を呼んでくれるのは、何時だってお前だけだった。今だって、お前だけなのに。
*誰かの声と
→誰かの声と俺の声が重なってしまって、続くはずだった言葉が俺の脳の中でその姿を消してしまった。遠くで聞こえたその声は、確かに今俺が見ている人物から発せられた言葉であるはずなのに、それがそうであると認められずに、俺の身体の芯は一瞬でひどく冷え切ってしまった。今聞いた言葉と全く同じ言葉を、全く同じ口調で、全く同じ声音で、遥か昔に記憶していた。その声を持つ人物がもしかしたら居るのやもと目を凝らしたのだが、やはり彼の姿を見つけることはできなかった。
*飛び込む空の色
→飛び込む空の色は目が眩むほどに真っ青で、白く棚引く細い雲が何重にも伸びていた。派手な音を立ててその空に飛び込むと、ゆらゆらとその姿が不安げに形を歪ませた。しばらくすると、遠い頭上に広がる空とまた同じように、俺のすぐ近くで水面に映った青と白がその姿を真似ていた。ぱしゃり、と手近にあった雲を掴むと、それはまたあっけなく姿を消してしまった。
*忘れかけていたのは
→忘れかけていたのはきっと、自分以外の他の人間と自分自身との関係だった。小さい頃はそんなこと考えようとも思わなかったし、大人になった今でも時々見失いがちになってしまう馬鹿な俺だけど、それに気付かせてくれる人が昔の俺にも今の俺にもありがたいことに居てくれている。馬鹿だと叱咤してくれる人がいる、それだけで俺は失くしてしまいそうだった自分を拾うことができたのだ。忘れかけていたのは、俺自身だったみたいだ。
*恋についての
→恋についての法則なんて聞いたこともないが、もし仮にその法則が存在するとしよう。俺は捻くれ者だから、きっとその法則に従って君は恋をしているんだよ、と説われてもその言葉を黙って享受することなど出来やしない。幾らだって例外を打ち出して、その法則を捻じ曲げてしまおうと思うだろう。だって恋に形なんて無いのだから、法則なんて生み出そうとするのが理解できないし、その法則に当てはまらない恋をしている人がいたとしたらそれは間違っているのだと説き伏せることになるのだと、そう思わないか?ところで、さっきから俺に愛を説くその唇は、果たして恋の法則に則っているのかどうか、貴方自身の言葉で俺を説き伏せてみてくれないか?
お疲れさまでした。
感想などありましたら…
*楽しかったけど、自分の文章力に泣きたくなりました(^q^)←
つづくことば202
※作者:さかなさん
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今年の七夕は見事に曇りでした―…残念…。