ネタねたねた

ねぇ!聞いて岩ちゃん!!最近彰弥が構ってくれないのーーー!!!!

「知らねえよ」

俺の可愛い可愛い、もう女にも負けないぐらい可愛い俺の恋人がね、最近構ってくれないの。電話してもすぐ寝落ちしちゃうし。そんなに部活忙しいのかな?だって前までは忙しくても寝るの我慢して俺と喋ってくれたのに!!!それが今はないの!!
偵察気分で鴉原に行っても構ってくれないし!及川さん辛い、泣きたい。

「嫌われたんじゃねぇの?」

「嘘でもそれを言わないで!!悲しくなってくるから!!!!!」

「だって電話もしねぇ、ラインもしねぇ、会おうともしねぇって事は完璧避けられてるつう事じゃね?」

「 どうしよう!俺、立ち直れない」

悲しくて涙出そうだよ、及川さん。
確かにツンツンしてて素直になれないところはあるけど、まぁ、それが可愛いんだけどさ。今回はあまりにもツンツンし過ぎてるよ。及川さん死んじゃう。

「ちゃんと理由聞いたー?」

「おおお!!あずにゃん!!」

「まぁ、これはまだ他校公開禁止と言われてるが、あまりにも及川さんが病んでるからちょっとヒントを与えに来ましたよ。うちの文化祭って夏にやるんですよ、それの準備で忙しいから及川さんに対する扱いが酷いんじゃないですかー?」

「なるほど」

「それで今年はバレー部も出し物をするんですね、その名もバレロック。バンドを組むんです、イメージは不思議の国のアリス」

「ちょ!!それ詳しく!!!」

「アリスがボーカル、チシャがドラム、クイーンがベース、白ウサギ、帽子屋がギター」

「彰弥の役職は???アリス?女装でもするの?あ、でも彰弥が人前で歌うなんてイメージつかない!!!」

「勿論アリスは僕だよ。チシャが彰弥、クイーンが瑛太、白ウサギが蒼空、帽子屋が叔。今ね、瑛太と叔が必死こいて楽器を覚えてるの。彰弥と蒼空は経験者だから二人に教えてるんだよねぇ。」

「まじ?ほんと?ちなみにチシャの衣装って露出高い?」

「生足出しますよ、彼は。もー他の男子から狙われまくりますねぇ。しかも猫耳。あの白い肌から尻尾が生えてるんですよ?たまりませんねぇー」

ちょっと待った。
なにそれ?聞いてない。あ、聞いてないのは当たり前か。そんな姿をどこぞの野郎に見られなきゃいけないの?うわ、まじで嫌なんですけど。てかそんな姿見たら襲いたくなっちゃうじゃん、俺だったら襲うよ。だって彰弥の足って本当に綺麗なの。
俺だって彰弥の素足なんて試合の時しか、いや、待って。あの子試合中ロングサポーターだから素足なんてほんの数センチしか見れない。生足なんて希少価値思っているのに。文化祭ではそう簡単に抜いじゃうんだね。あとで足腰立たないぐらいに襲ってやる。
まだ2回しか彰弥を抱いた事無いけど、あのしまった身体が俺は好きだよ。本当しまる所はしまってて、腰が弱い彰弥が嫌がる姿が本当に好き。

想像しただけで勃ちそうだ。



「その衣装を着てめちゃくちゃに犯したいです」

「そのめちゃくちゃに犯してもいいですが、暫くお触り禁止になる覚悟があるならどうぞ。」

「いや、だって!チシャの衣装なんてレアでしょう、そこで犯さないでいつ犯すの?可愛い尻尾をブンブン振って俺の手でアンアン言ってる彰弥が見たい!!」

「変態だ」

岩ちゃんに変態って言われようとも関係ないね。後輩の目線が痛いのも知らないね。しゃーないね。でも認める。俺は彰弥が好きだから、彰弥がどんな姿をしててもそりゃ勃つさ。興奮するさ。なのに我慢しろは嫌でしょう??俺は嫌だよ!!!
我慢したら男として失格だと思う。

まぁまぁ、落ち着いて、及川徹。
とりあえず文化祭終わったら彰弥をめちゃくちゃに犯すの事は決定事項で、でもどうやってするかなんだよなぁ。絶対警戒心全開で俺に近寄ってくると思うんだよね、だってあの子猫だから。懐いた飼い主にしか近寄らないんだ、俺もね、結構苦労したよ、彰弥を飼い慣らすまでは。なっかなか心開いてくれない。そんな苦労している俺を見てななやんはドヤ顔で俺を見るの。見ろ!これが俺と彰弥の仲だ。誰にも邪魔できねぇよ。と言ってるような感じ。

あの時はムカついたなぁ。
高校に入ってすぐ、一目惚れつーものをして、でもななやんにあんな態度を取られてからは、暫く七ななやんに集中攻撃した記憶があるもん。

「ちなみに彰弥のチシャ姿ちゃーんと写メ撮りましたよー??ほんと可愛いでしょう?」

「それいくらで売ってくれる?」

「岩ちゃん先輩のヌードで手を打ちましょう」

「なんで俺が出てくんだよ!!」

「全国の岩及ファン又は及岩ファンが泣いて喜ぶからです」

え?なに、意味分からない単語が出て来たんですけど。岩及?及岩?

「まぁ、しゃーないから、本人連れて来ました」

「まじ神様、ほんと神様」

玄関には生足で、ほどよい筋肉、つきすぎず、細すぎず、黒いスーツみたいな感じ、上は。ロングブーツ、おまけに耳と尻尾。
俺たちの視線に気付いた彰弥は「にゃー」とやる気無さそうな声で言う。もう一度言うね、「にゃー」って言った、理性崩壊への一歩。
マッキーはパシャパシャ写真撮るし、まっつんはおー。って上から下まで撫で回すように見るし、やめて、そうやっていいの及川さんだけだから。
国見ちゃんに関しては腰を掴み、細っ。と驚いている。まぁ、くびれがありますからね、あの子。

「あ、及川さーん。明日うち練習お休みなんですよー。その服汚しても問題ないって衣服部の子言ってたんで、お好きにどうぞ」

「あざっす、今度何かおごるね」

「いえいえお気になさらず、ただどういうプレイしたかは教えてくださいね」

任せろ。
彰弥はかつかつとヒールの音を体育館に響きながらあずにゃんのところに行き思いっきり頭を殴った。勝手なこと言ってんじゃねぇよ。だって。可愛い。

「彰弥今日俺ん家でお泊まりね」

「嫌です、身の危険を感じる」

「身の危険な事をさせて下さい。最近構ってくれなかったから徹くんちょー元気なの。ほら、触ってみて」

ぐいっと手を掴んで俺の徹くんを触らせる。ふっくら盛り上がったのを確認すると顔を真っ赤にして、助けてと岩ちゃんやマッキー達に目線で訴える。残念、パワー5には勝てないよ、彰弥。もう一つの俺の手は背筋を下から上へなぞるように触れ、そして、小さなお尻の割れ目に指を入れ、ここに徹くんを入れ乱れた彰弥が見たい。って耳元で囁けば、ブルッと身体が震えた。知ってるよ、2回しか抱いてないけど、彰弥は耳と背筋がすげぇ弱いことを。
幻覚だって分かっているけど、耳が垂れているように見える。あぁあ、お持ち帰り決定ー。

あ、そうだ。今日クラスメイトっても腐った女の子だって自分で言ってたな、その子は俺が彰弥と付き合っている事を知ってる。何故かばれた。及川くんって女子には興味無いでしょう。って。はて、そんな素振りしただろうか。いつも及川さんの周りには可愛い女の子達がいる、でも手を出したりはしない、だって彰弥一筋だし、傷付ける事は絶対にしない。
及川くんの恋人は年下でしょう。どうして分かった?可愛くて可愛くて仕方ないって顔をたまにしてる。特にその恋人から連絡来た時の及川くんは本当に誰もが認めるイケメンを超えてるよ。って。
だからカミングアウト、写真も見せた。そしたら驚いていた。桐谷君じゃん。って。彰弥は有名人だ、月バレで何回か表紙を飾っている、顔が整っているかね。あの可愛い顔を乱しているのは俺ね。

よく落としたね。って褒められた。
結構苦労しました。
そんな腐ったお友達は、今度桐谷くんにこれ使って乱してあげなよ。と渡したのは尻尾の先端にローターがある、いわゆる大人の玩具。よく持ってるね。って言ったらお兄ちゃんが彼女にやろうとしたら全力で拒否られ、お前にあげるって言われた。と。そのお兄ちゃんに言っといて、最高だよ。

あぁ、今にもぶちこみたい、このローターを。

「岩ちゃん、俺帰ってもいい?」

「はぁ?」

「だってこんな可愛い彰弥を目の前にお預けとか酷くない?無茶苦茶にしてやりたい」

「死ね」

愛ゆえ、愛ゆえに岩ちゃんは俺にこんな事を言うんだ、そう、愛だ、愛。愛があれば何でもできる、それが俺と岩ちゃん、超絶信頼しあっているからね。
うわ、及川うぜぇとマッキーやまっつんに言われてもめげない。

「いや、及川さん、部活はちゃんとやらないと。あんた主将でしょう?」

「そうだ、そうだ。きりんもっと言ってやれ」

「じゃあケツ穴にバイブぶっ込んでもいい?」

「やだ、及川、そんなの持ち歩いてんの?卑猥、下品、最低。いつでもきりやんとヤレるように、しかも玩具かよ。えげつねぇな、どんなプレイさせる気だ」

「帰る事は我慢するから、だから俺の練習終わるまで、バイブぶっ込んで体育館にいてほしい。我慢している彰弥を見ながら練習とか捗るー」

「変態だ、おい、変態、そんな我慢している桐谷を部員に見せつける気か?変な気を起こす野郎がいるからやめろ、やったら殺す」

「信じてるよ、お前等」

「いや、俺帰りますよ」

ピローン。
彰弥が携帯を開き、ふふ。と笑い、そして、手を伸ばしてくる。表情は読み取れないから何考えているか分からないけど、可愛い。もう、何でも可愛いしか言えない。

「今日サービスしてあげます。及川さんの及川さんが元気もりもりー。にさせてあげましょう。って言えって言われたんですけど、何すればいいんですか?まず及川さんの及川って及川さん何者?及川って2人いるんですか、うわ、やだわ」

「さっきやられた事忘れちゃってるよ、この子。まーじ小悪魔だわ、きりやん最高だ、及川固まっちまった、うける」

「及川さんの及川さんをもりもりー。にしてくれるの?じゃあ今日家に行こう」

「だから身の危険感じるから嫌だって」

「じゃあここで犯す」

「え?」

俺は後すざりする彰弥の腰を掴み、俺と彰弥を密着させる、マッキーやまっつんはおお!っ的な感じで俺たちを見てくる。いつの間にか女バレも集まってたけど気にしない、だって煽って来たのは彰弥だし、すこーしだけ残っていた理性を崩したのは彰弥だし、俺悪くないし、だから周囲がいようとも関係ない。犯す。
女バレからは、うわー及川最低ー。とか桐谷君汚さないで、天使なんだからってディスられてるけどいい、ディスればいい、俺はやる男だ。
ポカーンと俺を見る彰弥にキスをする、軽めのキス。腰を掴んでいない方の手で耳を触ると背筋が伸びる。耳から顎に手を置き上を向かせ、開いた口から舌を入れる、ん。んぁ、と可愛い声を出す。膝を足と足の間に入れ、股間を刺激する。ぎゅっと俺のTシャツを握る。

「ん、ん、あ、んんん!!」

離して欲しいんだろう、でも離さない。
うわーえげつねえ。とマッキーから言われる。国見ちゃんなんて金田一の目を隠して見せないようにしているからね。

口を離す、文句言われる前に膝を上下に動かす。必然的に股間は刺激され

「あ、やだ、あ、あ、あ、おいかわ、さ、ん、やだ、やだやだやだ、や、あっあっ」

控えめに声を出す。もっと出していいのに、でも彰弥は声を出そうとしない。彰弥が声を出すのは理性を完全に失ってから。二回しか抱いて無いけど、二回中理性失ったのは一回、ほんととことん攻めた結果ちょー喘いで可愛かった。
足がガクガク多分立っているのがやっとだろう、腰に手を添え、無理矢理立たせる。顔を上げるとそりゃ涙目で訴える可愛らしい恋人の姿ですよ、あー押し倒したい、微かに残っている理性保て。部員に見せびらかしたいが、彰弥の隅から隅まで見ていいのは俺だけ。ほんとにあの玩具ぶち込みたい。

「やめろ、クソ川ァア!!」

「ブホォ」

岩ちゃんに殴られて、彰弥から離される。ちなみに彰弥は岩ちゃんの腕の中。他の野郎だと今の彰弥は刺激が強いからダメだと代表して岩ちゃん、マッキーとまっつんは多分俺と同じ事して、彰弥を攻めると思うからダメだと判断したんだろう、いい判断だ、岩ちゃん、そこは褒めたいが今邪魔されると徹君が悲鳴あげちゃう。

「岩ちゃん、あのね、空気呼んで、今いいところ、アンアン言ってたでしょう」

「TPOわきまえろや。体育館、しかも部員がいる場所で桐谷を犯すな、桐谷の人見知りが悪化すんぞ、もう、青葉城西には行かねぇって言わても知らねぇかんな」

「あーあ。及川のせいで強豪校の鴉原と練習試合出来なくなるわー」

「んごぉ!あぁあ、彰弥ごめんね、ほんとごめん、理性ぶっ飛んでた」

暫くところじゃない、もう触れられないかもしれない。お願い、シャッターだけは降ろさないで。及川さん泣いちゃうから。号泣だから。
岩ちゃんの腕の中でブルブル震えている。
彰弥の頬触れると、俺の幻覚かもしれないけど、うっとりして俺の手に頬を寄せてくるようにも見えた。何可愛い。

「及川さんの家行ってもいいですよ」

「物足りなかった?」

「死ね、クソ」

無表情かもしれないけど耳赤いのバレてるからね。でも岩ちゃんから離れようね、何抱き合ってるの、及川さん嫉妬しちゃうから。岩ちゃんも満更じゃないでしょう。

「よーし練習再開するぞー」

「じゃあ桐谷君あたし達に貸して」

「え?」

いつの間にか女バレが近くまで来て、岩ちゃんから彰弥を奪い取り、やだ、可愛い、小顔。本当美人。とか言いながらベタベタ触る、ちょっと怒るよ。うちの女子はタッパが結構あるから彰弥より大きな子もいる。女子に負けたと。そんな顔をしているね。

「メイクしてもいい、絶対似合うって」

「てか猫耳可愛いー。本物みたい、足細いし白い。これさぁ、ニーハイの方がエロくない?」

「待ってろ、及川。ちょー可愛くしてきてあげるから、だからちゃーんと練習してなよね」

「あ、はい。いってらっしゃいませー」

人見知りの彰弥よ、生きて帰って来てね。
そして夜は激しく可愛がってあげる。だから練習頑張ってくるよー!及川さん。

「おい、クソ」

「もはや名前ではないよ、岩ちゃん」

「んな事どうでもいいんだよ。何であんな事した?独占欲が強いテメェだったら公共の場で桐谷が嫌がる事やらねぇだろ」

さすが岩ちゃん。
幼き頃からずっと一緒にいると俺の心の中までわかっちゃうんだね。まぁ、普通やらないよね、俺は彰弥が嫌がる事は絶対したくない。って最近思っている、でも今は彰弥大好きだけど、昔は大嫌いだった。トビオと同じぐらいに。サーブ教えて下さい。とかは言わない、いや、言ったら言ったでどうしたの?ってなるけど、でも彰弥はトビオとは正反対、唯一2人の共通点は「天才」だってこと。

俺は天才が嫌いだ。今も。
そこで矛盾が生まれる、天才が嫌いだったらどうして彰弥に手を出したのか。自分で言うのもなんだけど俺は女に困らない。彰弥と付き合う前だって何人もの女子と付き合っては別れるの繰り返し。ここまで夢中になったのは初めてだった。
何回試合出ても彰弥の目には俺は映らなかった、牛若ちゃんでも見てるのかな?って思ったけど違う。

彰弥は最初から俺たち県内のチームは見ていなかった。常に全国を見ていた。俺たちは敵じゃない。敵にもならない。そう言われているような感じ。

セッターとしては勝てない。だってあっちは全国3本指に入るセッター。全国に名を轟かせている。

興味本位で俺に近付かないで下さい。迷惑です。
天才嫌いなんでしょう。だったら喋らなきゃいい。試合中は無理かもしれないけど、視界に入れなきゃいい。

「確かに調子こいてた、でも彰弥が俺に意識するように、及川さんがいないとダメな身体にしてやろうと思った」

「はぁ?」

「さっき携帯見てたでしょう。あれななやんだよ。俺彰弥があんなに優しく笑うの初めて見た。心の底から冷え切った感じ。確かに幼馴染みだから仕方ないかもしれないけど、俺はまだななやんを越えられない。もしななやんと俺どっちかを選べってなったら迷わずななやんを選ぶ。それが悔しくて凄く嫌だ」

俺には前科がある。
天才と言い続け彰弥を狂わせた原因の1人。どうして彰弥が試合前にヘッドホンで音楽の世界に没頭しているか。その意味を分かった時、何で俺は勝手な事を言い続けてしまったのだろうと後悔した。
彰弥は天才では無い。

分かってあげられなかった。
いつの間にか惹かれていた、だけど鴉原は俺を認めてくれなかった。多分今も。あずにゃんとか叔くんは面白半分で彰弥の情報をくれるけど、彰弥の妹茄智ちゃんとななやんに関しては俺の事を嫌っている。まぁ、ななやんは表情とか態度には出さないけど、もし何かあったら先輩だからと言っても容赦なく殴るだろう。
恋人になるまで何回も頭を下げた。
結婚に反対される気持ちと同じだよね。

ようやくお許し貰っても信頼はゼロ。
傷付けたらぶっ殺す。と言われたぐらいだ。

「俺はななやんを越えられないんだなぁって改めて実感して焦った結果あーなったわけよ」

「バカだな、テメェは、仮面かぶってねぇで本性見せて勝負すればいいじゃねぇか。今までの分優しくしてぇのはわかるが、きもいわ、正直言って。多分桐谷も気付いてるぜ。桐谷は望んでいる、テメェが仮面被らず接してくれることを」

及川さんは優し過ぎる。
我慢してるんじゃないかってぐらいに。
たまに見せる悲しそうな顔が凄く嫌です。

「俺に相談してきた。気を遣わせてるんじゃねぇのか?とか本当はあの時泣いてたから同情して付き合ってくれたのか?とかよ」

「嘘でしょう、そんなの知らない」

「失いたく無かったら桐谷に本性見せろや、テメェのその腐った中身をな。七瀬を超えるに必死になってんじゃねぇよ」

あいつは自分の感情を隠すのが上手い。
あいつを潰す気か?
岩ちゃんに怒られるとは。

「七瀬は桐谷にとってヒーローなんだ。七瀬がいて桐谷がいる。桐谷がいて七瀬がいる、周囲からは変だと思われるがあいつらにとっては普通なんだ。今更変える事はできねぇ。そこを塗り替える事は誰にも出来やしねぇんだ。上書きしようとなんて考えない方がいい、テメェはテメェらしく桐谷を想ってやれ。気を遣わせんな、好きならちゃんと想い伝えろ。」

「かっけぇ、岩ちゃん」

「ったく、面倒くせぇな、テメェはよ」

全力で愛する。

「ありがとう、岩ちゃん」

「練習再開するぞ」


------及川さんはちゃんと彰弥を見てますか?

見てるよ、ちゃんと。
これからもずっと。
だからななやん、お前を越えようとは思わない、だからと言っても奪わせない。彰弥にとって及川徹がちゃんと記憶に残る存在になってやる。