エゴイスト小話。








「テストの採点ですか?」
「ああ。悪いな、広げちまって」
「構いませんよ。」
「……」
「………」
「…………」
「……………………。」
「…なんだよボーッとして?」
「え?…いや……えっと……」
「何だっつってんだよ!?」
「……ヒロさんが俺の見たこと無い真剣な顔で採点してるから、ドキドキしてただけです」
「…………は?」
「ヒロさん?……顔が赤く…」
「さ、触んな!見んな!!邪魔すんな!!!!阿呆っ!!」
「はい。だから邪魔じゃない場所で見てることにします。」
「っ!!お前、生意気なんだよ、早く寝ろばかやろうっっ!」



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「……あれ?ヒロさんまた採点ですか?」
「……見んなよ。」
「ヒロさんが可愛いからそれは無理なお願いです」
「ばっ!可愛いとか言うなっ!」
「どうしてですか?」
「うっうるせぇ!もーお前、出ていけーっ!!!!!!」
「出ていったらヒロさん、寂しくなっちゃいますよ?」
「誰が――っ!!!!」
「ヒロさんを摂っとかないと、少なくとも俺は餓死します。」
「っ!!? 人を食い物みたいに言うなっ!」
「食べるのはいつもヒロさんですけどね。」
「…………――――っ!!!!!!!!!!!!!!!!お前ホントに出ていけーーっっ!!!!!!」



下ネタです。
ありえない野分。

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「ヒロさん、ご飯ですよ」
「ああ。もぅすぐ終わるから」
「採点ですか?最近多いですね?」
「常に生徒に学ぶ事を知ってもらうのが教師の役割だからな」
「……抜き打ちテストって訳ですか」
「当然。だから俺も一筆一筆心を込めて採点すんのがスジってもんだろ」
「なるほど…………」
「?どーした?」
「……いや、俺がヒロさんに教えてもらってた時も心を込めて採点してくれてたのかな?って……」
「?…当然だろ?」
「そうですか」
「何だよ、笑って……」
「何でもないです。早くご飯にしましょう、ヒロさん」



わかってほしい。とは思わないけど、この気持ちは貴方が好きだから生まれた。

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「なんだ上条?採点くらい持って帰ってやればいいのに」
「……家じゃできないから大学でしてるんです。」
「?……へぇー??」


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ヒロさんと野分の採点小話。