話題:おのろけ〜

いつものようにベッドでまったりしていると、何故かひーちゃんが急にツンデレにちょっとした憧れが有ると言い始めた。
ご存知の通り私もひーちゃんもいつもデレデレで時々ヤンデレだったりするけど、ツンデレって無い。
…っていうか、ひーちゃんも私もツンデレに対する知識が曖昧だ。
そして私はひーちゃんにツンッとするのは無理なのでひーちゃんにトライして貰う事にした。

どうすれば良いですか?って聞いてる時点で無理なのではないかと思いもしたけれど…メジャーなあのセリフを言ってみれば良いんじゃないかと思って。
「あ…瑛さんなんか別に好きじゃないんだからね!」って言ってみれば?と提案。

ひーちゃんは暫くうーんと唸ってたんだけど、ふと顔を赤くしながら私の顔をじっと見て…
「あ…瑛さん、瑛さん…瑛さんが大好きなんだからね!」
……普通の告白だ。
可愛い、なんて可愛いんだろうと反射的に抱き締めてしまったのだけれど。

ツンデレはどうしたの?って聞いたら、
「『瑛さんなんか』っていう言い方が嫌で、よく考えたら『好きじゃない』なんて言いたくなくて……ツンデレは無理みたいです」って困った顔をして。
可愛過ぎて脳が沸いた。

ツンデレになんてならなくて良いよ、ありのままのひーちゃんが大好きなんだから。
無理して悲しくなる事なんて言わなくて良いんだよって伝えたら、いつものふわふわの笑顔に戻った。

何故ひーちゃんがツンデレに憧れたのかは未だに謎だけれど、私はデレデレのひーちゃんが好きだ。
いつも「瑛さん大好き!」ってぎゅうってしてくれるひーちゃんが可愛くて仕方無い。
にゃんこみたいなのにわんこみたいだったりして、でも可愛いって思うのはペットや愛玩動物へのそれとは違う。全然違う。
ひーちゃん並の可愛さを持ってるペットなんてこの世に存在しないのだから。

よく「付き合っている女を見ればその男が分かる、付き合っている男を見ればその女が分かる」なんて聞くけれど…私はひーちゃんの恋人として恥ずかしくない存在で在りたい。
絶対にひーちゃんの足を引っ張る事の無いような、そんな相手で在りたい。

仮にひーちゃんがツンデレでもヤンデレでもクーデレでもデレデレでも、どんなひーちゃんも大好きで居るからね。
ひーちゃんが一番過ごし易いひーちゃんで私の前に居てくれますように。