しかも助けられた11番は全く知らない人なんだよ。普通はさ、上階にいるだろう馴染みの人達の元に駆けつけたい気持ちのが先に立つじゃん?でも三郎さんは目先の他人を助けるのを優先したんだよね。それってきっと、消防士だった父親の背中を見て育ったからだと思うんだ。たとえ身内がその場にいても要救助者を区別しない、プロフェッショナルな父親の背中を。