その頃だったと思う。
私は自分の異変に戸惑っていた。
主人がちょっと触れるだけで泣きそうになる…
主人が近くにきただけで距離をとろうとしてしまう…
「怖い」とか、そういうのではない。
ただ反射的にそうしてしまう。

主人は何も言わなかった。
ただ不機嫌な顔をして、またゲームに向かう。
ふら〜っと、どこかに行ってしまう。
私が悪いのだろうとは思った。
だけど、コレばかりは私が自分の意思で、どうこう出来るものじゃない。
それは今までの経験上、主人にだってわかっていたはず。
私がいつもイヤイヤなのは主人だって知っていた…
コレに限って言えば特別な人なんていない。
ダメなものはダメ。

ただ…今まで以上の反応だと言われれば確かにそう。
別に主人が嫌いなわけじゃない。
ただ…きっと、もう堪えられないだけなんだと思う…
ずっと堪えてきて…限界点にきた。ただ、それだけなのだと思う。

私は主人の態度に落胆した。
所詮は異性。
私の気持ちなど、わかるわけがない。
同性ですら、経験あってこそ。
理解しようという意思と理解できるということは違うんだ。

もう、できるならソッとしておいて欲しい…
もう、罪悪感を持ち続けるのも、自分を責めるのもイヤなんだ…
私は私。
ダメだからといって、人間失格というわけではないのでしょ?
なら、ソッとしておいて…
ダメなら離婚?
そんな単純なものじゃないよね?
愛って…夫婦って…
少なくとも私の信じるモノは、そういうの関係ないモノだけどね…