お猿の籠や 2

そんなある日、ふと逆なんじゃないかと思ったんです。
アレは私に危機を教えているのではないかと。
問題は『お猿の籠や』が勝手に鳴ることではなく、抗えない眠気の方ではないのか?ってね。

うん、たぶんビンゴ。
抗えない眠気に逆らって無理やり起きると怖い目に遭わない。
それに気付いてから、勝手に鳴ることはなくなりました。

そして、そんなことも忘れてしまっていた一昨年のある日。
何気にアルバムを懐かしんで見た次の日の昼間ですね。
なんかスゴく眠くて眠くて、眠くてたまらず昼寝しようとした時です。
すると、なんか聞こえるんですよ…
オルゴールの音…お猿の籠や…
そう意識した瞬間、私は忘れていた記憶を思い出しました。
ヤバい!起きなきゃ!
しかし時既に遅し。

うん、怖かったですよ。
若い頃だけだと思っていたから油断した。
それにしても、何故、私は忘れていたんでしょうね?
いや、それより…今までも怖い金縛りには何度か遭ったのに、何故、鳴らなかったのだろう?
他にも、まだ条件があるのか?
というか、そもそもアレは実際に鳴っているのか?

アルバムは今も手元にあります。
特に壊れてはいませんが…やっぱり『お猿の籠や』は苦手です。

お猿の籠や 1

私の持つアルバムの中に一冊、出産祝い品だと思われるオルゴール付のアルバムがあります。
表紙を開きゼンマイを巻くと曲が鳴り始め、閉じると止まる。開くとまた鳴り始める仕掛けになっています。(巻いた分が元に戻るまで)
そのアルバムには私の赤ちゃんの時の写真が沢山貼ってあって、私もとても大事にしていました。
ところがいつの日からか不思議なことが起きるようになったのです。

一番酷かったのは学生の頃…
その頃は、よく金縛りにあっていたのですが…ある日、寝入りっ端に『お猿の籠や』が聴こえてきたのです。
半分、寝かけながら『あっ…アルバムの曲だぁ…でも、なんで鳴ってるんだろう…』と不思議に思いましたが、物凄い眠気で起きれず『まっいっか』と、そのまま寝ようとしたその時です。
かかりましたよ、金縛りに。
でもね、慣れっこだったので『またか』と思ったんです。
金縛りって疲れてるとなりやすいというから、仕方ないなぁみたいな。

けどね、その日はいつもと様子が違ったんです。やたら怖いんですよ。
人の気配?感じるんですよねぇ…家族じゃないやつ。

次の日、アルバムをチェックしました。
壊れたのかな?と思って。だけど、壊れてる様子はなくて、気のせいだったのかな?って。

だけど、その後も同じ目に遭って…私は『お猿の籠や』が怖くなってしまって、そのアルバムの上に違うアルバムを重ねて、更にその上に辞典を重ねて、本棚の一番下に隠してしまいました。
それでもね…鳴るんですよ。
悩みましたね。
一体、何が原因なのかと。
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2010年06月 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
アーカイブ