話題:今日見た夢

私は寝ていた。
私の左側には、下の妹。右側には、母。そして、その右側には父。
そして私の手には携帯電話が握り締められていた。
兎に角、眠かった。眠かったのに、携帯電話が鳴った。いや…鳴った気がしたんだ。
だから私は、寝ぼけ眼で携帯電話を開いた。
そこには、こう書かれてあった。
『ここハキミノイエジャナイヨ』
直ぐに消えて、真っ暗な画面になってしまったので、正確ではないかもしれないが確かに、そんなことが書いてあった気がした。

そこで私は、それが夢だと分かった。
父は、いない。だから、コレは夢…
目覚めなければいけない…
目覚めなければ、もっと怖い事が起きる気がした。
私は、目覚めようと頑張った。
スゴく眠い。眠いけれど、一生懸命に目を開いた。
そして握り締めていた携帯電話を開いた。
真っ暗な画面…そして、また打ち出される文字…
『ここハキミノイエジャナイヨ』
また夢だ!
私は、まだ夢の中にいる…

またも私は、もがいた。起きよう起きようともがいた。
すると私の頭の上で携帯電話が鳴った。
握り締めていたこと自体が夢だったのか…
しかし、ふと不思議に思った。その曲は確かにボーカロイドの曲だったが、私は、その曲を聞いたことがなかったからだ。
手を伸ばし、携帯電話を取り、寝ぼけ眼で携帯電話を開く。
そこには待ち受けにした覚えがない、ボーカロイドの集合画像があった。
そして音が鳴り止んだと思ったら、見知らぬ男性画像に切り替わった。その男性画像には顔がない。顔の部分だけ青白く、空白になっていた。
そして再び、あのメッセージが流れる…
『ここハキミノイエジャナイヨ』
コレも夢か!!
私は携帯電話を投げた。
そして再び、もがく。

そこで、やっと私は重要なことに気付いた。
私は携帯電話をドコに置いて寝た?
握り締めて寝る事は滅多になく、頭の上に置くこともない。
私は、いつも携帯電話を私の右側にあるテーブルの上に置いているんだ…
そう…そうだ…
だから、母が右側に寝ていることなんかない。いや、誰も寝れないんだ。
それに、そもそも私には家族がいるのだから、そんな寝方は有り得ないんだ!
眠いのをこらえつつ、私は恐る恐る右側に手を伸ばした。
勿論、そこには人はいない。
あったのは、携帯電話…

私は眠いのをこらえ携帯電話を開いた。
いつもの待ち受け画面がそこにあった。時間は朝の4時…
随分、早く目覚めたものだ。
私は体を起こし、コーヒーを飲んだ。
なぜだか、そのまま寝てしまうと、また悪い夢を見そうだったからね。
そして、煙草に火を着ける。
一度、完全に目覚めるためだ。

そして考えた。
私の左側に、ずっとあった温もり…
コレは主人のものだった。
起きる直前まで気付かないなんて、どうかしている。
じゃあ、右側にあった人の気配は、何だったんだろう?
夢か…まあ夢だな。
しかし、私も相当オトボケだ。
夢の中で、夢を見ていると分かっているのに直前まで大事なことに気付かなかったんだから。

だがしかし…あのメッセージ…何だったんだろうな…
ここハキミノイエジャナイヨ…か…
因みに、書いてあった文字通りのメッセージだ。
平仮名とカタカナの混じった文章…
ちょっと薄気味悪いな…