※注意※
※Dグレ小説最新3巻一部ネタバレ注意
少しでもネタバレが嫌、苦手な方はUターン推奨。閲覧してからの苦情は一切受け付けません
大丈夫な方のみどうぞ
バク支部長に頼んで着いてきた憧れの本部。
あぁドキドキする……二人に会えるかな……ウォーカーさんと神山さんに……。
方舟の一件以来、全然会ってなかったもん。
二人に話したい事がたくさんある。早く会えないかな……。
そんな事をぼんやりと考えながら歩いていたせいで、私は曲がり角で誰かとぶつかってしまった。
「きゃっ」
「ぅわっ!っと危ねぇ、大丈夫か……って、あれ?蝋花?」
「え」
後ろに倒れてお尻に来るだろう痛みを覚悟して咄嗟に目閉じると、痛みは来ず、感じたのは優しく支えられている腰にある誰かの手と聞き慣れた声。
まさか、と思って目を開くと……
「こっ…神山さんっ!?」
会いたい人の一人、神山さんの顔が間近にあった。髪は切ったのか、少し長めのショートカットになってる。
その近すぎる距離に顔が一気に真っ赤になっていくのを感じた。
「久しぶりだな蝋花、元気にしてたか?」
「はっはい!すごく元気です!」
「はは、なら良かった」
そう言って笑う神山さん。
ああ…なんて絵になる人だろう、笑顔が眩しい…!!なんだか少し大人っぽくなってるし
神山さんの笑顔に癒されながらも、ふとある違和感に気付く。
………あれ?神山さんの胸………膨らんでる……?
それはどう見ても、女性特有のモノに見える。
それを見て、私の頭は軽くパニックを起こし始めた。
「?蝋花?どうした?」
「え、あ、え?」
いやそんなはずは無い。だって神山さんは男の子のはず。
確かに顔だって綺麗だし肌も白くて綺麗だし髪もサラサラだしウエストだって細いし声も少し高いしスタイルだって女の子みたいだけど……ってあれ?
――これ完璧に女の子じゃない…?
いやいやいや。そんなはずは無いだって初めて会った時は胸なかったもの。
それに身体能力だって教団の男性エクソシスト顔負けだし口調だって男の子だし自分の事【俺】って言ってるもん。
そうだ!きっと何かの罰ゲームとかで女装させられてるんだ!きっとそう!
それにしても大きいなぁ…私の何倍あるかな…男の人ってやっぱり大きい方が好きなのかな。
パニックを起こしている頭の中でそんな事がぐるぐると回りだしてさらにパニックになってきた。
「?おい蝋花、本当にどうし…」
「必ッ殺ッ、
オッパイ落しーーー!!」
「
Σぎゃあぁあぁぁぁぁぁ!!!!!!」
どこからか現れたティモシーくんの必殺技につんざかんばかりの叫び声をあげる神山さん。
「ティ…ティ〜モ〜シィ〜〜〜………てめぇぇぇ……性懲りもなく……一体何回目だぁぁぁ……」
「へへーんスキだらけのお前が悪ぃんだよ!デカパイ有紀〜!」
「てめぇ後で覚えてろぉぉぉ!!!!マジでシメるからなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
悪戯が成功して嬉しそうなティモシーくんはどこかに走り去ってしまった。
……え、何回も……?って事は結構前から女装を?
パニックのしすぎで目眩がして、倒れそうになってきた。
「っおい蝋花!危なっ……」
倒れそうになった私を抱き留めてくれた神山さん。
と、同時に私の顔と手に柔らかい感触が。
私が顔を埋めてるのは、神山さんの胸。
この感触…どう考えても………
「……ほ………ほんもの…………?」
「蝋花、お前本当に大丈夫か?調子悪いんなら医療班連れてくけど」
言って、私と視線を合わせる為に軽く屈む神山さん。
その動きに合わせて揺れる、それ。
間違いない。神山さんは……………………正真正銘本当に、私と同じ【女性】だ。
「うっ…
うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!」
「Σちょっ、蝋花!!??」
私は科学班らしからぬ速さで疾風の如く走った。
ああ…夢なら早く覚めて欲しい。
神山さんが、あんなカッコイイ人が女の子だったなんて。
「……なんなんだ一体……」
「有紀、今すごい叫び声が2回聞こえましたけどどうしたんですか?」
「え、あぁ、今のは蝋花でその前のは俺でティモシーにアレやられてさ……つか蝋花どうしたんだろ、俺なんかしたのか…?なんか様子がおかしかったし」
「ティモシーは後で本気でシメるとして、有紀なんで今日は男装してないんですか?」
「今すごい事さりげなく言ったな。インナーとサラシうっかり全部洗濯しちゃったから仕方ないんだよ。もう皆に女だってバレてるしいいかなーって」
「…………有紀、仮にも男装主人公なんだからその辺ちゃんとしましょうよ……」
END
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超突発(笑)
蝋花だけ有紀が女の子だって知らなくて有紀が女の子だって知ってショック受けた話です←
だが蝋花はめげない。
この後『神山有紀愛好倶楽部』に入会してますから☆有紀への想いはアイドルのおっかけ的なアレだからね(ぇ)