SPEAK/24

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2024/4/26 17:20 +Fri+
「不惑」なんて無理

今日面談してくれたキャリアコンサルタントのN先生は40代後半くらいの男の先生で、鋭く忌憚のない意見は言うけれどきちんと心には寄り添ってくれるという、超絶なバランス感覚の持ち主だ。
過去に仕事に関する辛い思いも経験しているらしく、自分が受けた糧をこんなに適切に使っている人を私はあまり見たことがない。
「関わった期間はそれほど長くはなかったけれど忘れられない人」というのは誰にでもいると思うのだけど、現時点でN先生も確実にその中に入る。
恋愛的な意味とはべつに「出逢えてよかった」と思う相手は、人生においてとても貴重な存在だ。

あらゆる媒体の求人情報とにらめっこの毎日だけど、これ!というのはそうそう出てこなくて、8割くらい妥協するというフェーズに移っていかなきゃいけないんだろうなぁ…という考えに寄り始めていた私に、今日もN先生は新しい風を吹かせてくれた。
彼の言葉が絶対正解とは限らない。だけど、

ジョーシキテキってことを考えてしまうツマラナイ人間になったな。でも、生きていかなきゃいけないし。というのも、イイワケなのかな

頭の片隅につねにあるこの考えに、少しだけ風穴が開いた。

本当に欲しいものってなんだろう。
仕事に限らず、なんだってそうだ。
住む家でも、車でも、普段使うものでも、欲しいものはたくさんあって上を見ればきりがないけど、なんでも手に入れられるわけではないから、自分に見合っていて手の届く範囲のなかから選びとる。
当たり前にやってきたことだけど、自分が本当に欲しいものってなんだろうって、今さらながら疑問に思ったりした。
大して欲しくもないものばかり手に入れながら、ここまできたのかもしれない。
それが不幸だと思ってるわけではないけれど、本当に欲しいものについてはずっと目を背けてきたのかもしれないことに気がついた。

自分らしく生きるって、なんだろうか。
軸を置く場所はそれぞれ自由ってことだろうけど、それによって妥協点が変わってくるってことでもあるんだろう。
「妥協」はけして悪いばかりではないと思っている。つねに100%なんて、そのほうが苦しい。
若いころは何でも全力が正しいと思い込んでいたけれど、歳を重ねるにつれ、程よく力を抜く大切さもあることに、せっかく気づいた今なのだから。

開いた風穴に、何を吹き込ませるか、もう少し考えてみよう。



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