2011年9月5日月曜日

2012.4.2 Mon 17:01 :詩
詩123 メーデー

 


『メーデー』



















あなたのそばに

誰かがいてくれてよかった

はじめて心から

そう思える






新居は薪の匂いがした

よけいな家具はなし

それはベッドの上の暮らし

狭くても無限の希望






ふたり寝転がって

太陽にかざした手

まるでシナプスみたいで

そっと繋がった






あなたのそばに

誰かがいてくれてよかった

たとえそれが

ぼくじゃなくても






あなたがいつも

話してくれた

バレエの話

ピンとこなかった






実はほとんど

聞いてなかった

だけどずっと

聞いていたかったんだ






こんなぼくに

ほんとうの愛をくれた

天国はここじゃない

あなたの腕のなか






丸めてゴムバンドでくくった

15から貯めてきたお金

1ドルだって

ムダにはしなかった






どうか受け取ってほしい

ああ神さま

これがぼくからの

最後の愛です






メーデーメーデー

船長ハチドリが

あんなに高く飛ぶの

はじめて見ました






メーデーメーデー

太陽に溶けていって

ハチドリは

太陽になりました






メーデーメーデー

太陽です太陽です

メーデーメーデー

太陽です

メーデーメーデー

メーデー。




















 



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