話題:ケンカ

するつもりなんて、きっと互いになかったはずなのに、なんでかギクシャク。きっかけは、些細なこと。彼がシフトを見間違えて、会う日が変わったこと。冗談っぽく、見間違えちゃだめでしょうと言ったら、俺は悪くない、書く時間がないから仕方ないと声を張り上げて、電話越しに言うものだから、少しイラっとして、なら、写メ撮れば?と言えば、監視カメラがあるからできないと言う。それもなんだか、おかしな話で、なら、なんで他のひとたちは書くことができるの、ゆっくり書けばいいだけじゃないの?と冷たく言ってしまえば、そんなに責め口調で言わなくていいじゃん!と怒る彼。ごめんなさい、はい、おわりねなんて言って、無理矢理、話を終わらせる。その幼稚さに呆れ、今日の休日出勤の話をわたしがして、彼は売りに行ったゲームやら漫画の話をして、シフトを見間違える前は、お泊まりの約束をしていたのに、じゃあ、ちがう日でと言えば、金銭的に厳しいときのうとはちがうことを言い出す。わたしは、わかった、お泊まりはしなくていいと強がりからか呆れたのかわからないことをくちにして、電話を切った。

その後、来たラインには、さっきはごめんねと記されていた。なら、あの時もあんな態度取らなければいいのに。



大切にしないとって思っているのに、そういう問題が生じる。その度に悲しくなり、彼がいなくても平気なのではないかと思わされる。それでも、あとで言い方が悪かったかなと反省したり、彼は、わたしよりも子供なんだとか言い聞かせたりして乗り越える壁。きっと、彼も同じように乗り越えているのではないのだろうか。

わたしでいいのか、別れてあげるべきなのではないか、わたしよりもすてきな女はいるし、彼よりもしあわせにしてくれる男もいる。それでも、わたしたちは、傷つけ合ってもその傷を舐め合う様に一緒にいることを選ぶ。恋い焦がれたり、漠然とした互いへの不満を募らせたりして、言い訳して理由をくつけ、それらしく、もっともらしく、彼を恋人と呼ぶ。これは、ごっこ遊びではないのだから。