話題:観たい映画 気になる映画

高校時代、先生に恋をしていた当時のあたしは、ナラタージュを読み、泣いては苦しくなって、それでも、なにかをつかまえて、つかまえたくて。胸を締めつけられながらも何度も読んでいた。一生に、何度もない恋の在り方だとおもった。当時は、このひと以外すきにはなれないとおもっていた。恋とは、不思議なもので永遠を感じさせる。胸を痛めても、全身全霊で恋をする。それは、若さなのか、無知さなのかわからないけれど大事なこと。そんな時間も数年の歳月とともにながれ、あたしは先生とは別のひとに恋をしている。叶わなかった想いはいつまでも色褪せることはないこともなく(そういうこともあるときはあるけど、それは稀で)よき思い出になったり、ならなかったりしながらも止まることなく時間だけはながれてゆく。駄々をこねて、そこから動かないこともできるが、それはただの気休めで、あたしはそこに置いていかれただけで解決などはない。進む時間のなかを抗っても、仕方ない。進んだ時間のなかで出会って、育んだ関係をたいせつに。いつまでも過去に囚われていても、清々しいほどにわすれてしまったり。

どんな世界観になっているのか気になる。行定監督はすきな監督のひとりなので期待してしまう。アイドルの松潤の輪郭をどうぼやかしたのか、称賛していた有村架純のぶさいくな表情とは一体。静かな海のなかを、恋の生々しさがただようような。観に行きたいな。ひとりでひっそりと。