話題:本日の恋心模様

喧嘩する度に、冷めてゆく。その場を取り繕うだけの仲直りは、クレーム処理のように業務的。愛は増やすことより減らすほうが簡単だ。

互いに思いやりがない、やさしさがないと口にする。過去にされたことをいつまでも根に持ち、喧嘩する度に持ち出されては、許されていないことを再認識させられる。何度も何度も繰り返されるやり取り、解決されたことのない喧嘩の根元を浮き彫りにする。話しにならないと取り合うこともなく、迷宮入りしてしまう。解決させないと何度も繰り返すよと言ったところで、今ごろ、そのことに気づいても遅いんだだの、信頼回復させてから言えだの、容赦ない言葉が降ってくる。そんな針のような言葉をまともに受けていれば、感情的になってしまうか、心も耳もシャットアウトされ相手にすることを諦める。面倒なことにはしたくないのに、進まない話し合いは、あたしたちの将来のように不透明だった。

姪に会う度に、子どもがほしくなり、結婚したくなる。家庭を築きたい、あたしだけのちゃんとした家庭を。それは、幼いころからの夢だった。そんな夢が叶う気配もないままに、あたしは26歳になってしまった。正直言えば、不安しかない。このまま、彼と一緒にいていいのかという疑問。喧嘩の多い現状のままでは、あたしも周りも、彼との将来を考えられない。結婚すれば、必然的に母や妹弟も家族になるわけで、それを付き合う延長で決められるほど容易くもなく、責任や覚悟を持てないかぎりは、年齢や周りの環境の変化に焦らされて、なんとなくでゴールインしたいとは思えなかった。慎重にならないと、惰性で選んではいけない。今まで、間違えてきた人生の分岐のためにも、未来の伴侶は真剣に生涯を共にしたいと思えないかぎりは首を縦には振ってはいけない。