話題:うふふ、いえい

こんな話題を使うってことは、もちろん恋人のことではなく。ソープ行った後ろめたさからか毎日のように外食やらデザートやら買ってきてはご機嫌をとろうとしたり、罪滅ぼしのような自己満足の行動が余計にソープへ行ったことをつよめる。いやだな、こんなことしないでほしい、行ったことを素直に反省して謝ってきてほしいという願いは叶う気配すら運んでこない。そんな彼に触られそうになると拒否反応が出てしまい、やんわりとかわしてしまう。そもそも、期間は決めてないがセックスするのはやめておこうと決意しているのもある。気持ち的にも病気的なものもなにもかも処理が追いついてないから整理できるまではと毎日をやり過ごしている。



そして、久しぶりにドキドキしていることをひとつ。あたしは、昔よくライブに誘われては通っていた時期があった。若さゆえのフットワークの軽さから彼に会いたいという目的もあって、特にご贔屓していたバンドマン。そんな彼とは、ライブ以外でも会ったり、手紙交換したり、ピックもらったりとほんのり恋心を抱きつつもバンドマンだしと一線を越えそうになった時を最後に関係がなくなった。それから、6年くらいが経って、もちろんなんの音沙汰もなく過ごしていた。たまたま、なぜか彼の名前を検索したら、アカウントがあって、彼がまたバンドマンを始めたことを知って、丸くなった身体や老けた顔、なによりも結婚していることに時間の流れを痛感させられた。さみしい気持ちはあったものの、恋していたわけでもないしと久しぶりに彼の演奏動画をみたら、いとも簡単に当時の記憶を呼び起こしてしまい、気持ちや感覚が当時にタイムスリップしてしまった。ドキドキする、かっこいい。擬似恋愛のような感情の高ぶりがうれしくて、覚えていないであろう彼のアカウントをフォローしてしまった。今朝、フォローが返されていて、覚えているかはさておき、やっぱり、うれしかった。

あたしは、諦めていたんだ。恋人のソープ問題を許す、黙認するとか彼にされた責任転嫁を受け止めてしまっていたことに気がついた。都合のいい女になっている。家政婦のように毎日家事をして、彼の機嫌をうかがってソープ行ったのかも聞けないくらいにあたしたちの関係は上下関係ができていた。もう彼しかいないとどこかで決めつけていたのかもしれない。26歳で、今つき合ってるひとと結婚するのがいちばんだと思っていた。けれど、それは決まった人生ではないし、あたしが方向転換させれば、いくらでも可能性は増える。周りのひとたちにもっと探したほうがいいと言われるのはこういうことなんだと。

まだまだ別れるとかそういう段階ではないけれど、あたしのなかで彼のソープ問題をどう処理できるのか、経過観察とともに彼を試すのが今のあたしの最善である。


女は、いつだって女でいたい。わすれたくない、女であることを。