話題:デート

久しぶりに休みが合い、一緒にダラダラと朝寝坊をする。天気もよくて、布団を干してから約束していたふたりがすきなパン屋さんへ行く準備をする。彼の前で時間をかけてメイクをするのも久しぶりで、我ながら女子力の低さを感じつつ、しっかりとメイクする自分の顔を彼に見せることに多少の照れを感じた。

おいしいパンを食べて、食材や日用品の買い出しついでにモールにも出かける。たまには、遠くへ出かけるのもたのしいものだ。家で時間の許すかぎりは引きこもっていたいあたしも彼とのこういう時間が大事なことは知っている。出かけるのは面倒くさいことも多いが、休みが合うことも珍しいし、出かけることもなかなかない出来事になりつつあたしたちにとってこういう時間を作らなければ、喧嘩が増えたり、マンネリ化していくだけでそんな日常はあまりにも味気なく、つまらない。自由に録画したアニメやドラマを観たりはできなくても、彼がゲームをしたり、アニメを観たりする時間を優先させてあげることも一緒に暮らしていく上では必要なスキル。ひとり遊びが得意なあたしにとって、だれかに譲りながらプライベートである家での時間を制限されるのはつらいこともあったけれど、これを乗り越えられないのならあたしはだれかと生きていくことはできない。すべてを自分の思い通りにしたいのなら、ひとりで生きるべきなのであるという簡単な答えにさみしさを感じるうちは努力する。

数時間前から眠っている彼のとなりへ潜ることができるのも今はあたしのポジション。きらいなところを数えるよりも、すきなところを知りたい。たのしい日を数え、つらかったことを許してあげたい。