風立ちぬ。
素晴らしかったです…よ!

アナウンス通り、大人向けです。派手なアクションも不思議な生き物も出てこない、至って真面目に人間の生き様を描いた作品です。

文学と伝記の融合?であるらしいですが、双方に監督の解釈と味付けがなされているので、どこまでが史実寄りでどの辺りが創作部分なのか。前知識が無ければ判らないくらい、丁寧で完成されたシナリオです。
ジブリ作品、駿監督だから当たり前に思えてしまいますが…これが無名の監督だったなら鼻血が出るレベルの才気煥発。です(-_-)

話題の主人公役⇒庵野監督は…確かにCMでも披露されている通り、なかなか素人らしい喋りでした。が、庵野さんの若かりし日(創造的人生の黎明期ですね)をよく知る駿監督と鈴木Pがそうだと言うのだから、主人公⇒二郎の声は庵野監督で間違いないのだろうと、私は思いました。

音楽も勿論素晴らしく、過剰に感激や悲劇を煽ることなく、しっとりと物語を彩るようでした。

自分も含めて、人間の営みはどんな大それたドラマチックなものでも、逆に何の取り留めも無い地味なものでも、等しく時間を使い命を燃やして行われていて。どっちが良いとかどう在るべきかなんて判らないけれど、とにかく燃やしているのだなァ…と、しみじみ感じ入りました。
そういう映画です。生きねば(-_-)