空色柘榴


 
あすがくればまたあすへ



2009.6.12(Fri) 00:13


久々に堂々表で語れる話題書きです、絵本。
この間「のばらの村のものがたり」8巻セットが届いた話をしたと思いますが、その中の1冊が、ようやく読めた話だったので少々語ろうかと。

私の中で、のばらの村の時間は長らく「海へいった話」で止まっていたのですよ。
全8冊のラストを飾るのは「ポピーの赤ちゃん」で、「海へいった話」はその1作前。
2作目に当たる「小川のほとりで」でダスティと結婚したポピーが、「海へいった話」でウィルフレッドとプリムローズを預かって夫のダスティとともに海辺のねずみに詩を分けてもらいに行きます。
そのときにすでに妊娠していたのか、3匹の赤ちゃんの世話に追われるポピーの姿を描いたシーンから、「ポピーの赤ちゃん」の物語は始まります。

夫のダスティは水車小屋に住んで粉ひき職人をしているので、当然ながら、ポピーも3匹の赤ちゃんも水車小屋暮らし。
が、水車の回る音や粉ひきの臼の振動で、水車小屋はお世辞にも子育てに最適な環境とは言えません。
(おまけに粉ひき用の水車なので常に粉が舞って埃っぽいし)

…という生活が続いていて、子育ての間だけ引っ越したいと思いながらもいい引っ越し先がないのであきらめているポピー。
ウィルフレッドとアップルおじさんは、赤ちゃんのおもちゃの材料になる木材を保管してあるさんざしの木が今は空き家ですが元々ねずみが住んでいたことを思い出します。
で、ポピーに内緒で赤ちゃんたちの命名式の日に引っ越しができるよう準備をして、命名式の日にポピーとダスティが赤ちゃんたちを連れて引っ越していくという、いたってシンプルなストーリーです。

ストーリーは知っていたのですが、実際に本で、絵を見ながら読んだことがなかったので、今回すごく嬉しかったです。
タイトルがタイトルなので、癒し効果も倍。

バッドエンドがないので、安心して癒しを求められるシリーズです。
話によってハッピーエンドだったりバッドエンドだったりがいちばんややこしいですが、そういうことは皆無。
何より、絵がバークレム女史の画集として見てもいいくらい綺麗なのです。

「ポピーの赤ちゃん」は、綺麗さに加えて赤ちゃんたちのかわいらしい行動が素敵すぎます。
物語とは関係なく動き回ったりいたずらしたりするので、物語とは別の次元で楽しめます。
それで戻ってこられなくなることも少なからずあったりしますが、そこはそれ。

…ちなみに。
ポピー宅の赤ちゃんの名前は、ローズ、バターカップ、ピプキンだそうです。
ピプキンだけが男の子。
バターカップ、花の名前で花はすごく可愛いのですが、名前としてはどうよという……。
プリムローズ(サクラソウ)と同じパターンだ……。

(f゜〆゜)f<たーかーのーつーめー

話題:絵本


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