2012.3.6 Tue 08:41
続編・手塚国光*小説〜4〜
国)……二度とその話はするな。
貴)でも私は…!!
国)やめろ…
貴)私は……好きです…
手塚部長が………
あの体験入部届けを出しに
来たあの日から…ずっと…
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国)……俺は…今までもこれからも…○○だけだ。
貴)……っ!!
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私は弱い…。
部室から何も言えず…
逃げ出してしまった…。
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貴)………彼女……
しかも似てる…って…
じゃああの部室で私が倒れた時…手塚部長の様子がおかしかったのは私が昔の彼女さんに似てたから…?
………ダメだ…涙が…
―…………え……?
――――――――――――――
国)…大石。俺が何を言いたいのか…分かるか。
秀)…あぁ…。大抵の予想はついてるよ。
国)…何故言った…。
秀)●●が相談してきたからな…。良くはないと思ったが…言わせて貰った……
――――――――――――――
国)…大―
秀)手塚…俺は…今のままじゃ良くないと思う。確かにお前には○○が今も心の中にいる。…でも○○は……!!もう…いないんだよ…!
国)大石…
秀)もっと自分の幸せを考えたらどうだ…
国)…だが俺は…
――――――――――――――
部長)手塚君…!!大変なの…!!●●が事故に遭ったって連絡が―
秀)な゛っ…!…あっ!!おい!手塚!!どこへ―…
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フラッシュバックする…
あの時の光景……
頼むから………
もう……あんな思いは………
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国)●●…!!
貴)きゃ…!!
手塚…部長…?
国)…●●…お前…怪我は……
貴)あ…ただのかすり傷です…車とぶつかったんですけど…なんとか無事で―
国)…良かった…
……っ!!!
………本当に…
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え…っ…?
手塚部長…泣いてる……?
あの手塚部長が………?
って言うか……///
だ…抱きしめられて…///
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医)入院する必要はないでしょう。もう帰って大丈夫ですよ。但し、少しでも『おかしいな』とか『気分が悪い』と感じたらすぐに来てくださいね。
貴)はい。ありがとうございました…!
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貴)あ…手塚部長…!!待っててくれたんですか……?
国)怪我人を…1人で帰すわけにはいかないからな……
貴)ありがとうございます…!
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…………とは言ったものの…
無言……っ!!
ツラい……
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国)………ここは…あいつが事故に遭った交差点なんだ……
貴)え……
国)……俺を庇ってな…
貴)……
国)即死だったらしい……
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国)…すまない…●●…
お前の気持ちには応えられない…どうしても……重ねてしまうんだ……あいつと……
貴)…そんなに似てますか…
私と○○さん…
国)あぁ…まるで○○が生き返ったかのようだ…
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………っ!!
庇ってだなんて………
何をしても敵わない……
敵うわけがない……!!
貴)……もう良いです…。
――――――――――――――
国)…え…?
貴)話してくださって…ありがとうございます…
手塚部長を諦めるかわりに…
最後に1つだけ…
私の願いをきいてくれませんか…?
国)…願い…?
貴)はい。
国)何だ…?
貴)それは―…
――――――――――――――
部長)●●ーーー!1年間ありがとーーーー!!私達は卒業しちゃうけど、今日からは貴女がマネージャーとして新しい部長と頑張ってね!!
貴)う゛〜…!
はい……!!
部長)よしよし…泣かないの!!
じゃあね!!
全)ありがとうございましたーーーー!!!!
――――――――――――――
私の願い―…
あの私達の出会いの場所で…
貴)すいません!遅くなって…!!
国)いや…大丈夫だ。
…これ…約束のものだ。
貴)……っ!!!
ありがとうございます…!!
国)…じゃあな…
貴)はい…!!
――――――――――――――
貴)手塚先輩!!!
国)何だ…?
貴)幸せになってください…!!!
――――――――――――――
去り際の手塚先輩は…
少しだけ…微笑んだ気がした…。
さよなら…私の好きだった人…。
貴)……何でかな…涙が止まらないや…
私が次笑顔になったのは…
手の中で転がった第2ボタンを
見た時…。
――――――――――――――
手塚先輩……
私に涙を流させたのも…
笑顔にしたのも…
全て…手塚先輩でした…。
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