咽び泣く紫の花 : aria : bookmark


2011/10/29 Sat 02:54

ようくこめかみをお狙いなさいよ、


試験が終わったので久々に!
映像では御座いますが、ミュージカルを観賞。


「infinity」さやかさん、みなみさんver
少し前にあのAKBさんがなさったミュージカルです!

なんと!
ダブルキャスト主演のお二方は、男役さんなのですー

宝塚ファンとしては拝見しないわけにはまいりませんね!

ストーリーは、
永遠を生きるヴァンパイア・ルカと人間の女子高生・マリアのお話。
切ない切ないラブストーリーです。


以下、うだうだと語ります。




さやかさん格好いい!

もうこの一言に尽きますね。

主演男役のあきもとあさやかさんが、
ひたすらに素晴らしかったです。

もともと凛々しい方だわ、と思っておりましたけれど
此処まで男役がさまになるとは…

まず歌声が完全に男役さん。
念のため普段のお歌も聴き比べたので(アルトだけれどとてもお可愛らしいお声)、
如何に今回のために男役の低い声を作り込んで来たかがわかります。

台詞を言う発声は、完全にミュージカルのもの。
どのくらいレッスンを受けられているのか存じ上げませんが
本当に基礎が出来ているというお声で感激です。

立ち姿や佇まい、舞台上の存在感は才能でしょうか。
それに仕草や立ち回りが繊細で洗練されていて。

座り方、脚の組み方、外套の捌き方、振り向き方、など
挙げればきりがないのですけれど。

好きだったのは、マリアを椅子へ促すときの立ち回り。
足の動かし方が本当に綺麗で。

あとは、すっと人差し指を立てるところがねえ!
言い募ろうとするマリアの目の前に、人差し指を立てて制するのです。
あれは本当にきゅんっと致しました*

マリアの顎に添えられた指の角度なんか完璧。
あの仕草は宝塚から研究したのではないかしら。

それにね、目力の素敵なことったら。
歌い上げた瞬間や振り向いたときの、ぐっと込められた目力が凛々として…



勿論、宝塚のトップスターとは比べられません。
そもそもキャリアが違いますもの。

でも、さやかさんの年齢を拝見したら、
宝塚の研3くらいにあたるということで…

研3ならこのくらいで充分通用するのではないかと思ってしまいました。
というか、宝塚以外でこれほどの完成度なのが驚き。


荒削り感は勿論ありましたけれど、
さやかさんのお芝居、これから拝見するのが楽しみになりました*




とにかく、さやかさんの素晴らしさで完成された作品。



ただ、アリアが納得いかないのは、演出・脚本の先生…!!

あのね、確かに観劇するのはアイドルのファンかもしれないけれど
だからといって、あれはどういった領分ですか!?



まず脚本が粗すぎるわ。
大筋の切ないラブストーリーはよいけれど
いきなりマリアがルカを愛していたことを想い出すくだり、
もう少し時間を割いてもよかったのでは?

さらに言えば、「行きなさい」と言っておいて、
すぐに逢いに行っているルカってどういうこと?

しかも結局、マリアの永遠の命のくだりってそれでいいの?
人間としての葛藤で、永遠の命を拒否してたのではないの?


登場人物の心情展開はちぐはぐだし、
台詞は使い古されているものも多いし、
印象的な台詞は皆無ですし。


極めつけは、ラスト。

あのさあああああ!!!

大会のくだり、要る!?
マリアとルカの再会にしてもよかったのではないですか?!



と、全然納得がいきません。
AKBさんのダンスとお歌を重視しすぎて時間を割くあまり、
物語が成立していないというのはどういったことですか。
ミュージカルと題している以上、なんとか仕上げるのが演出家の腕でしょう。




あと駄目だわ、と思ったのは照明の当て方。

アリアは結構、舞台装置の置き方やライトの当て方なんか見るのが好きなのですが
ルカに当てるライトがどうも嫌い。
主役なのに薄暗いのよ。しかも青みのある。

おそらくヴァンパイアという不気味さなんかを表現したかったのでしょうけれど
どうせなら才能輝く主役をもっとしっかり照らしてあげてほしかったです。



ああああ。
もっと長い時間、さやかさんの男役さんが拝見したかったです(笑)




*







 


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