2020-6-21 07:50
(前置き)
そういえばもう四ヵ月以上も前の話なんですけど、ずっと書いてた記事がようやく書きおわったからアップする。
数ヶ月前に私がなんとか成し遂げた記録。
実はこのブログ、前半部分もう三月に書いてたから、今読み返すと(主にコロナについて)意識や捉え方が違うことに驚く。
当時のニュースや世間の事情が数ヶ月で様変わりしたんだよなぁ。
本格的に日本がコロナ禍に入る前の二月三月当時の自分の気持ちを尊重しつつ、ちょっと加筆修正して書ききってます。
では、本文
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これは二月から三月まで毎晩寝る間も惜しんで作ってたロザリア衣装の記録である。
@事態に気付いた一月末
一月末、私は焦っていた。
三月頭のコスに向けて、私は衣装をオーダーしていた。
入金は九月。
自分ではウィッグや靴を用意するだけでよいから、二月はコス準備に追われる心配もなく一年で一番楽しみにしていたコルダイベの事だけ考えて過ごす予定だった。
しかし、新型肺炎の流行。
私がオーダーしていたのは海外のお店であった。
ふと、ツイッターを見るとコス関連の衣装屋さんやばいのでは、と呟きが目に入った。
慌ててネット検索をする私。
ギリギリ間に合ったという声もあった為、まだこの時はなんとかなるという気持ちもあった。
しかし調べてて気付いたのだ。
オーダーしたお店の工場の本拠地を。
驚いて二度見した。
元々布問屋街がある工場の街。違くあってくれと思ったけど何度見てもお店の住所がそこだった。
当時テレビの話題はその都市で持ちきりで、まさに封鎖されようという時期。
とてもじゃないけど衣装どころじゃないと思った。
一月頭に布確認連絡をくれた担当の人は無事だろうか…と思いつつお店に連絡。
想像以上に早く返信は来た。
内容は、『問い合わせの通り工場はストップしていて納期に間に合わない旨。キャンセルしてくれれば返金可能』との事だった。
大変な天災なのに返金してくれるのか…!と思いつつ、止むを得まい、値段が値段だし…と私はキャンセルを選択。
メール対応も早く丁寧で、きっちり返金もしてもらって、絶対会社が大変な時に対応してくれたお店には感謝しかない。
ちなみにこの時納期は遅れて三〜四月と言われたけど恐らくあのまま注文してもまだ届いていなかっただろうと思う。
こんなことなら高くても国内のお店に注文すればよかった…などとあまちゃんな事を考えつつ、キャンセルしたわけだし、もう自分で作るしかない、と改めて覚悟。
大丈夫、まだ1ヶ月あるし!とこの頃はまだ未来の自分任せにしていた。
Aやる気だけはあった二月頭
ミシンも使えない、型紙もできない、よし!ならば既製品のスカートの上から布を縫い付けよう!と単純判断。
(普段からコス造形は工作、という意識の私。切り貼りでなんとかなると思った)
・サテンドレス布と格安白いワンピースを購入
白いワンピースにあわせてひたすら布を手縫い。
(作業用アニメ:ネトフリでランウェイで笑ってと見てなかったキャロチューの後半一気見)
この時はやっぱ物作りってたのしいな〜と余裕だった。
しかし、上半身縫い終わって試しに着てみて気付いたのです。
胸がパ ツ パ ツ
そう、単純に上から縫いつけてただけで、服なら当たり前にある切り返しを作ってなかったのです。
そしたらパツパツなのは当たり前。しかも基準にしてた白のワンピースが少しだけストレッチ生地だったのでワンピースに合わせて切った布では小さすぎたのです(気付け)
頑張って根性で切り返しを付けて作り直し。
ここで縫い目の外に出ない縫い方に気付く(遅い)
しかし波縫いしかできない私。
あっっったり前だがめちゃくちゃ時間がかかる。
ちなみに下半身はパニエに直接縫い付ければいいや〜〜と、パニエ購入。
こちらも型紙の構造などなにも考えずに布を巻き付けようとしてうまくいかない事に愕然。
なんとここまで二週間以上かかってる。
あまりにも作りたくなさすぎたのと二月はのんびりしたかった(一月コス準備にずっと追われてた)というワガママで全てのやる気が失せる。
B負の余裕でなにもしなくなった二月中旬
何もない所から自分は何も作れないのでは…?と悟る。
色の似た既製品衣装を改造しようと探す。
水色の長袖ドレス…ということでアリス衣装を探しまくる。
が、時すでに遅し。
春節に加え新型肺炎の影響でアリスとかのパーティーグッズ衣装的なものもすべて即日出荷なし。
パーティーグッズやコス衣装などありとあらゆる検索をする。
焦りと負の余裕で感情はぐちゃぐちゃ。
(ちなみに焦りの理由は、合わせする方が全員めちゃくちゃ綺麗で忠実な衣装を自作する往年の美人レイヤーさんだったからもある。作れないので行けません、だけは言えなかった)
そんな中見つけた、某おはよう!おはよう!けさもパン屋ーのおーじーさんはー衣装。
なんとサイズ豊富&色味完璧&髪のリボンもある&即!日!出!荷!!!
袖がないのと襟まわりのデザインがロザリアと違うけどこれは買うしかないと注文。
袖部分に同じ布を使うためにもう一着まったく同じものを買いました。
ハロウィンの売れ残りだろうか、国内のお店なのだろうか、どちらにせよこの買い物が私を救う。
さらにこの時、全ての流通が止まる恐れを察し、楽天市場でネットでしか買えない必要な小物類を注文。
このタイミングで注文しないと色々ギリギリであった。
C光明が見えて怠けた二月中旬〜下旬。
全く形にならなかった大量のサテン布を紙袋にしまいこむ。
無事青いワンピースが二着届いたので、何も出来てないのに六割出来たぞ!と気がゆるみ何もしなくなる。
一年で一番楽しみにしてたコルダイベに集中したくて、一時衣装作り放棄。
イベント準備のついでに立ち寄ったユザワヤで適当に布を買ったりはした(この時、ちゃんと必要な量を考えて買えばよかったのに適当だったせいでギリギリで足りなくなり泣きながらまたユザワヤに走るはめになる)
怠けたおかげで無事にのんびりした気持ちでイベントを楽しんだのでした。
D二月末〜三月頭。地獄のフルスロットル二週間。
合わせ中止の可能性もあったけど、少人数やスタジオ貸し切りだったりで話し合って合わせ決行決定。
オイオイ二週間しかないぞ、と事態のやばさを完全に自覚。
二週間ほぼ飲まず食わず寝ずで作った。
●襟
本来ワンピースに縫い付ける部分だけど圧倒的に技術がない。
そのため既製品ハイネック+画用紙に上からレースを両面テープで貼りつけ。
わざと大きめに作って、下のワンピースのデザインを隠すように。
ワンピースを着てから上から被るという装着法にする暴挙。
なお、画用紙とかも定規しか使ってなかったせいで襟のサイズが均等じゃなく、雑さが隠せない。
●ブローチ
事前に買っておいたプラ石と、ミール皿を組み合わせ。
探すのが遅かったせいで、大きい方のミール皿が見つからない&売ってない&間に合わない。
悩んで由羅先生のロザリア衣装とにらめっこ。
よく見ると、凝ったデザインのミール皿ではない事に気付く。
なので金メッキ丸ビーズをプラ石の周りにグルーガン接着。なかなか忠実かついい感じに出来た。
更にブローチ皿につけて画用紙の襟にぶっ刺して完成。
●ワンピース(模様)
形は出来てるから楽勝でしょ!とか思ってた自分を殴りたい。
ワンピース下にある模様。
白い布を形に切る
+
上からレースを裁縫上手で貼る
+
それを両面テープでスカートに貼る
+
青いラインを両面テープで貼る
の繰り返しなだけ………なんですが、圧倒的スカートの布量。
全円スカートの量を舐めてた。
やってもやっても終わらない。最初縫ってたのを慌ててテープにしたけどそれでも終わらなかった。(たぶんミシンあったらもっと早かったはず)
途中で布と、両面テープと、裁縫上手がなくなってギリギリ日程で買いに行ったり。
横でひたすらネトフリ、グッドワイフを作業BGMに。一気に3シーズンくらい見て、テレビで気になってた続きを見て号泣とかしてた。
なお、これも適当に切ってた為、模様のサイズ違い、横一列のガタガタに(泣)
コス当日はスカート裾を持つポーズなどで、模様の不均等さを誤魔化してました。
本当にやってもやっても終わらなくて、この作業のせいで寝る暇も食べる暇もなかった。
●ワンピース(袖)
模様が終わらなすぎて平行して袖作り。
模様からの気分転換になりました。
既製品は袖なしのワンピース。しかしロザリアは長袖パフスリーブ。
そして私は袖の作り方も全くわからない。
実は袖作りは当初姉が手伝ってくれる…っていってたんですが喧嘩したりで、自分のことは自分でやらなきゃ、と覚悟を決める。
自分の身体にあわせて新聞紙を貼りつけ型紙を作ろうとするも失敗。
特徴的なパフスリーブ、さすがに正しい型紙を作らないと形にならない…!
絶望しかけた時に、そういえば昔パフスリーブワンピースの型紙を購入した事を思い出し、型紙を引っ張りだす。
それに合わせて布を裁ち、有名な洋裁サイトでパフスリーブの作り方を見る(袖の段階でようやく適当じゃなく、正しいやり方でやる)
もちろん全手縫い。
中を膨らませたくて使わなくなったコス衣裳のパニエを適当に切り、中にパフスリーブの中に縫い付けたりした。
しかし型紙を買った当時から太ったし大きめに作んなきゃ〜と測らず、布もパニエも全部目算で勝手にサイズ大きめに切ったら左右でまったく違う大きさになる(当たり前)
泣きながら片方作り直した。
そして間に合わない〜といいながら両面テープで無理やり袖口まわりの装飾も完成させた。
でも手縫いでガタガタとはいえ、生まれてはじめて自分でパフスリーブを作れたことが、超洋裁初心者はめちゃくちゃ嬉しかった。
まじで裁縫出来ない人間でもパフスリーブって作れるんだ!!
●その他
そういえば私のサイズの水色の靴なんて探さなきゃないじゃん!と慌てて注文。ギリギリあった。
合わせ前日に一応衣装完成し、着てみる。
まじでちゃんと測ったりして作らなかったせいで、襟の端から肌が見えてしまうことに気付く。
(本来首まであるワンピースなのに無理やりジャンパースカートみたいな襟のないワンピースを元にしてるから)
ま、肌さえ見えなきゃごまかせるっしょ!と中に白いTシャツを着て誤魔化すことに。
当日併せた方々が私の後ろ姿を見てどう思っただろう…(遠い目)
そんなわけでめちゃくちゃバタバタでギリギリで適当で汚ない出来だけど、一応衣装を完成させた。
うまい人からみれば手縫いだし、ちゃんと測ってないから模様もガタガタだし、なんなら既製品魔改造…なんだけど、はじめて遣り遂げた事が妙に自分で感動した。
その時の自分を記憶しておきたくてこうしてブログにかいておく。
こうして、三月一週目末。当日無事に憧れの可愛いスタジオで憧れの人たちと、念願だったアンジェコスが出来て楽しかったのでした。
どうしても衣装がないからドタキャンはしたくない、という気持ちで突き進んだ衣装との格闘の記録!でした。
願わくは…二度とやりたくない!!!!!!!!!!!!!!
P.S
本当に汚ない衣装だし、合わせが終わったら絶対捨てる!って思ってたのにいざ帰宅してコス荷物片付けるときに、どーしても捨てられなかった!(笑)
もう着ないだろうけど自分の努力の結晶。