この男の子はとっても幸せなのです。なぜなら、夢だからです。この男の子はある男の子の思い描いた理想だからです。

ある所にとても不幸な男の子がいました。その子は、悪い大人に閉じ込められていました。酷い扱いを受けていて、とても幸せとは言えない生活を送っていました。

昔、閉じ込められる前は、幸せな普通の家族の子どもだったのに。男の子は幸せだった頃の思い出を大切にしながらなんとか生きていました。男の子は本が好きな子どもでした。苦しい今を忘れる為に、昔触れた空想の世界を夢見るようになりました。

朝が来たら、いいことは一つもありませんでした。男の子はだんだんと、夢の中に逃げていきました。自分を閉じ込めている大人から酷い扱いを受ける時間以外は、横になり、夢を見るように頑張るようになりました。

苦しい男の子は、夢の中に自分とは正反対の幸せな男の子を形作るようになりました。

そしていつしか男の子は夢の世界に旅立ったまま、目を覚ますことなく眠り続けるようになってしまいました。