話題:出逢い





『来月はね、
　　(妻の)３回忌なんだ…』


「そうなんですか…」


『素敵な女性だったと
　今になって改めて思うよ』


「幸せな人生ですね」


『…ところで
　Natuさんは結婚してるの？』


「いえ…　まだ…」


『そっか…　彼氏は居るの？』


「今は、おりません」


『そっか。
　いい人が見つかるといいね』


「はい」






そんな会話から
彼は自身の若かりし頃の
思い出を語り始めた。


彼は、日本海の見える
小さな田舎町で生まれ育った。

戦争が始まると
お国の為に衛生兵として
戦地へと向かった。

敵の弾が
体を掠めて行った事もあったらしい。

仲間が次々と
名誉の戦死を遂げていったが、
彼は無事に故郷へと
生還する事ができた。






故郷へ戻るとすぐに
お見合い話…ではなく
結婚話が、
彼の意思に関係なく
すすめられていた。

所謂、親同士で決めた結婚。

「隣町に、いい娘さんが居るから
その娘と結婚しなさい」
と言われたそうだ。




そして
話はトントン拍子に進み…

結婚式の当日。


彼はまだ
自分の妻となる女性の顔を
知らない。

神主の前で彼が待っていると
後方から女性が入ってきて
彼の隣に並んで立った。




２人とも緊張して
正面の神主の方を向いたまま…


そして式が済み、
ここで初めて
お互いの顔を見合って
お辞儀をしながら

「はじめまして。
宜しくお願いいたします」
と挨拶を交わしたそうだ。






当時のその地域では
このような結婚は
珍しくはなかったらしく…


彼は現在、御歳９２才。




そんな時代は
つい数十年前のこと




現在では
『街コン』と言う
自治体や商店街が主宰して
地域活性化や
出逢いを目的とした
大規模な合コンがある。


先日もテレビを見ていたら
街コンの事が取り上げられていて

男性６００人
女性６００人
計１２００人の
街コンの様子が映っており

結果、
６０組のカップルが
めでたく誕生したそうです☆




彼の時代と、今の時代とでは
もう全く違う世の中になってしまったけれど…

「縁があったから出逢えた」
と言う事実に
違いはないのだから

出逢えた皆様がどうか
末永く幸せでありますように…






†






あ、ただいま帰宅です(*^∇^*)
今夜も寒いですね

東京の方では雪で怪我人が
たくさん出ておりましたね

そして
大阪はインフルエンザが
「警報レベル」だそうで



今後の雪、路面の凍結
そして
風邪やインフルエンザには
くれぐれも、くれぐれも！
お気をつけくださいませ

m(__)m