16:16 2018/12/19


恐怖度 ★★★★☆ 
サスペンス度 ★★★☆☆
グロテスク度 ★★★☆☆

公開年:2013
監督:レニー・ハーリン
脚本:ヴィクラム・ウィート
音楽:ユーリン・ポテイェンコ
配給:『ディアトロフ・インシデント』上映委員会
出演者:ホリー・ゴス、マット・ストーキー、ルーク・オルブライト他

1959年。極寒地帯のウラル山脈を越えようとした9名の登山隊が遭難する事件が発生。彼らの遺体は捜索隊に発見されるが、その様相は見るも無残な上に謎に包まれていた。5体はマイナス30℃の気温なのにほぼ裸体で、その中の数名は外傷を受けた状態。残りの遺体はキャンプ地から離れた崖の下で埋没した雪の中から見付かったが、遭難者の女性の遺体からは舌がなくなっていた。原住民による他殺の疑惑が浮上したものの現場には登山隊の痕跡しかなく、被害者の着衣からは通常では有り得ない程高濃度の放射能が検出された。更に現場の周辺では数ヶ月間に橙色の発行体が目撃されるといった怪奇現象が起き、ディアトロフ峠事件は迷宮入りに。心理学を専攻する学生のホリー(ホリー・ゴス)は研究課題として偶然にも「ディアトロフ峠事件における遭難被害者の心理の究明」を与えられ、取材をするべくウラル山脈の遭難現場へ向かう事になる。彼女に同行するのはジェンセン(マット・ストーキー)、J・P(ルーク・オルブライト)、アンディ(ライアン・ホーリー)、そしてデニーズ(ジェマ・アトキンソン)の4名。一行は登山の道中で奇妙な現象に遭遇するが、辛うじて捜索隊が遭難した現場に到着する。だが、この直後、彼らに身も凍るような恐怖が襲い掛かる。

『REC』や『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』と同じくファウンド・フッテージ(撮影者が行方不明になった為、埋没していた映像という設定のフィクション作品)形式のモキュメンタリー、いわゆる「擬似の記録映像」。カメラを通して事件の全貌を記録しているので、現場の空気や緊迫感が波のように押し寄せて来る。この『ディアトロフ・インシデント』でも雪崩が襲って来る場面や、薄暗い研究施設のような場所を彷徨う場面等、思わず息も詰まりそうな程の恐怖が潜んでいる。物語の内容的には面白く見応えはあるが、終盤は何が起きたのかいまいち理解出来ていない。まあ、鑑賞者によりけりなので結末は是非皆様自身の眼で確かめて頂きたい。





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