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人類最強、恋に悩む  自覚の巻



「調査兵団に入って、巨人を駆逐したいです。」
調査兵団に入って、何がしたいか・・・・そう聞いたエルヴィンに、エレンはそう言った。迷いのない、心の強い、力が宿ったあの目でまっすぐ見つめながら。それを見て、リヴァイは悪くないと思った。そして同時に、側に置きたいと。

今、思えば、自分はあの時からエレンに、心を奪われていたのかもしれない。そうでなければ、初対面のガキを側に置くなんて自ら申し出ない。

エレンは何事にも、一生懸命だ。訓練はもちろん、雑用や俺の手伝いなど、命令されれば真剣な顔でとりかかった。注意された事は、原因を考え次からはしないようにと、努力もしていた。皆が休んでいる時も一人苦手な事を練習するエレンの姿に、俺はいつの間にか夢中になっていた。

最初はペトラ達と同じ、部下の感覚だった。だが、エレンのいつもは一目置いてるくせに、間違ってると思えば上官だろうと先輩だろうと意見を返す性格に生意気と思いながらも、心をうたれもした。

エレンが他の奴に気に入られたり、俺の知らないエレンを他の奴が知ってたりすると、ものすごく嫌だと感じた。

エレンを俺のものにしたい。側にいて欲しい。そう、思うようになっていた。

そして気づいたのだ。これは、恋、だと。
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