17/11/18 22:09 (:単発/妄想(ジャンル無節操))
  ルチルと。20
話題:妄想を語ろう
ダイヤモンド


その輝く存在を失った部屋にいつもの静寂が訪れる


「‥静かになりましたね。 まだ眠くないですか?」


「うん、ゲームしたら興奮しちゃって‥私まだ起きている」

ベッドを抜け出し

窓辺に座る


満天の星は煌めき

息を飲む程美しい


「綺麗‥」


「此処には空を邪魔する物は無いから星が良く見えますよ」

「ルチル‥眠らなくていいの?」


「ええ。私も何だか眠れなくて‥貴方に付き合いますよ」


隣に腰かけるルチル
胸がざわめく理由

‥貴方には、内緒


「それにしても、あそこまで貴方に懐くとは思いませんでした。ダイヤモンドは元々人懐っこいタイプではありますが‥貴方の世界ではどの様な付き合いを?」


ダイヤモンドの態度

親密な、親愛の。

先程のダイヤモンドのキュートな様子を思い浮かべる


「ダイヤモンドは、結婚の証として最愛の人に贈られていました。」


「その‥証となるのはダイヤモンドだけですか?」


「誕生石や思い入れのある宝石とか‥愛する人と考える証です。ダイヤモンドが多く使われたのは、不変性や丈夫さで‥身に着けるのは指輪が多いかな」


「指輪‥成程だからしきりに貴方の指ばかり握っていたのですね」


『僕凄く懐かしい!』

素直に輝く
ダイヤモンドの笑顔

「はい‥結構ずっと手を握られていました」


「ダイヤモンドが‥愛の証」


俯くルチル


「眠い?寝ても良いよ」


ルチルの肩に手を置き
ゆらゆら揺らす

「私〈にんげん〉の柔らかさ‥好きです」

ルチルの身体が
〈にんげん〉に覆い被さり スルリと抱き締めたまま倒れ込む


「ルチ、うわ‥」


床の冷たい感覚


眠気が酷くて倒れ込んだのかと思った‥その瞳は


憂いを帯びながら


此方を見つめる


「ル、チル?」


「貴方、鈍感って言われませんか?」


「え」


「あぁーもう言いませんよ。それにしても貴方は柔らかいです‥抱き枕にしたい位ですよ」


「も、もうされてますよね。この状況」

ルチルの足に挟まれグッと抱き締められる〈にんげん〉


「‥ルチル‥何だろ怒っています、か?」

「おやすみなさい」
抱き枕にされたまま眠る深夜



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