話題:妄想を語ろう
ドライブ

夜の高速道路


等間隔に並んだ

あの、橙の光に吸い込まれそうになる


「主が夜運転すると高確率で死出の旅」

そうです


ぽそり 呟き


ただひたすら

橙の光を映す瞳


「夜景‥」


薄く言葉を零し

沈黙する貝木


主の魂は
過ぎ去る夜景に奪われている様だ


(‥静かだ)


主の手には鞄


大事そうに抱えている。


「鞄には何が入っているんだ?」


えー


言葉が出ない、夜景を眺めるのが忙しいらしくスムーズに言葉が出ないらしい


えーとアレです。


フリスク3コ(未開封)
ハンカチ･ティッシュ

ビニール袋
(それ目的でなくともあると非常に便利･日常的に所持)

あと、、

太田胃散


「ちょっとまて主‥其処は酔い止めでは無いのか?」


取り敢えず太田胃散
何はなくとも太田胃散
「分かった」


あ!忘れてはいけない

「なんだ?免許証か」

いえ、本日は運転しないので置いて来ました。死ぬし
「まぁな」


俺も
まだ死にたくはない

ドライブは気合い


自身で運転しても

相手の運転でも


目眩が起きるので


もう乗らない。実際免許取得してから1度運転しただけ
(数十年前)


「少し、スピードを上げると目眩が酷くなるなぁ」


スピードが怖い


怖いモノが増えた


「色々考えるな」


夜景‥流れる橙の光

魂が抜ける程、沈黙

車内では
光と影が交互に2人を隠し

照らす