18/04/19 23:44 (:貝木泥舟)
  不毛な会話586
話題:妄想を語ろう
「どういう風の吹き回しなんだい‥貝木」


向かいに座る
忍野メメのケーキセットの透明フィルムをスルスル取り去り整え彼に皿を手渡す

無意識、無意識に


「久し振りに会ったからって甲斐甲斐しくしなくてもいいんだよ‥貝木何かイイ事でもあったのかい」


「別に、癖だ」


忍野のケーキは
チョコレートケーキ

「なんだ貝木‥君は食べないのかい」


「男2人でか」


ブラックコーヒーを一口啜り眉根を寄せる。


「俺はこれだけでいい。甘い物は得意ではないからな」


「ふぅん、そうかい‥美味いのにねぇ」

既に食べ終え

紅茶の香りを堪能する忍野


「それにしては扱いスムーズだったけどねぇ、貝木」


無意識にケーキのフィルムを外した貝木

「いや、知り合いでフィルムごと喰う奴が居てな」


紅茶のおかわりを頼みながら‥

忍野の呟き


「いやー、まさか君がそんなに甲斐甲斐しくなるとはなぁ‥」


注がれた紅茶を

満足そうに飲み干す

折り重なるドレープの様な クリームに

まみれたい


「‥甘いな」


忍野の声に
チョコレートの香り

「なぁ 貝木」


「なんだ」


「無意識って恐ろしいねェ‥そんな訳で此処は奢るよ」


そんな訳がどんな訳だか分からないが

御言葉に甘えよう


品川駅で別れ

一人、帰るつもりだったが‥


「あの阿呆の所に顔出すか」


反対方向の電車に乗る


(金平糖でも買うか)

無意識の無意識

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