話題:妄想を語ろう
鬼畜ノ正体
亡き夫を化物にされた妻の証言
「少年でした。もっとも‥あれから50年経った今でも、彼は少年の姿です」
喰われ続ける美女の証言
「姿形は青年だったかしら‥いえ、違うわ。やけに幼く見える時もあるし‥ううん‥」
異形の神に喰われる女
「ああ駄目だわ貧血が酷い、ダ‥メ」
肉体の半分 喰われ血を失い気を失う
「彼女に聞いても誰に聞いても無駄だよ」
夕焼けの中 佇む鬼畜さん。
血まみれの異形の神を撫で
去る
振り向き夕焼けに燃やされた顔は
溶けて少年の顔から頁を捲る様に
老人紳士壮年幼児子供青年へと
メラメラ燃えて
夜の帳が下りる
鵺でも万華鏡でもない
不確かな存在
純粋な好意で最悪の結末を招く男
「あぁ‥今日もイイコトをした」
満足そうな声だけ
頭から落、ち、る。