20/03/05 00:49 (:貝木泥舟)
  不毛な会話832〈魔界篇〉

話題:妄想を語ろう

頭の中 耳鳴りの様に響く、音

霞がかった頭のまま

目を開ける。

目を開ける?私は何で、眠いのに‥

「おい、お‥」

煩い 眉根を寄せ向こうに行ってよ

不快感を露にした途端

額に衝撃

(いたっ‥誰、なんなの)

「おい○○!しっかりしろ」

私の名前を呼ぶ 貴方は

「うん‥何かあったのか?」

カルエゴが振り返り彼女に問う

「いいえ。何も‥それより少し疲れたので」

「それなら部屋で休むといい。先輩‥オペラさんには私から伝えておく」

オペラが居ない間の悶着を伝える

部屋の前で一礼し
去る直前に言葉を掛けるカルエゴ

「もうひとりの貴方なら」

女は首を傾げる

「‥いや。私も少し休みます、ごゆっくり」

カルエゴの言葉が遠退く

目眩の感覚に震えながら扉を閉める

ベッドの誘惑

天蓋からレースの波

幾重にも交わる模様に
目眩は一層酷くなる

「あぁ‥気持ち悪い」

脳がぐるぐる 掴む藁すら無い

シーツに沈み込む身体

ヒヤリとした肌感覚に、僅か救われる

やだ、またあの男の声

訳の分からない事を呟く

「寝ても良いが意識だけ此方に寄越せ」

いやだ傲慢だわ。

ああ、もう‥寝てやる






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