21/10/24 01:14 (:単発/妄想(ジャンル無節操))
  善逸、ある日〈2〉
話題:妄想を語ろう

岩柱の修行‥ツライ
なにあれ、俺 死ぬよ?死んじゃう

川の水 吐きそうな程、冷たいし
岩 岩なんて 運べないでしょ‥

意識せずとも零れ落ちる涙
死にたくない死にたくない‥

「‥‥!」

隊服のポケットに忍ばせた瓶

「半分でいいかな」 ゴクリ

柔らかな花の香りとは対照的
強烈な苦味と酸味が口いっぱいに広がる

「‥ぐっ‥ウェッ!」

成程 この味なら
しのぶさんが勧めなかったのも

無理はない

「‥大丈夫か?」

頭上から悲鳴嶼さん

「あ、なん、なんでもないです」

見上げ 頭を下げる

「我妻‥善逸、くん‥‥」

突然肩を掴まれ 身動き取れない善逸

「私は、一体私はどうしたのだろう」

善逸の肩を抱く悲鳴嶼
まるで巨大な岩に挟まれた様に

びくともしない、2人だけの世界

「善逸くん」

「は、はい」

強く抱き締めた手を緩め
そばにあった岩

その岩に 盛大に頭突きをする悲鳴嶼

悲鳴嶼の様子に震える善逸
「まだ 駄目だな‥これは胡蝶の薬か?」

悲鳴嶼の指摘に震える善逸

「ご、ごめんなさい!」

「いや‥責めている訳ではない」

悲鳴嶼の話によると
数年前から胡蝶しのぶが研究していた薬で

数滴なら心を落ち着かせる効果が。

「しかし、一気に摂取すると惚れ薬になってしまうんだ」

経口摂取
飲んで一番始めに会話した人が

魅了されてしまう

再度岩に頭突きする悲鳴嶼

「数日間は覚悟してくれ」

額から一筋 血が

走って崖登りチャレンジする悲鳴嶼は

善逸の全てが愛おしく

この気持ちが媚薬のせいである

この事実のみが
悲しくて辛い、悲鳴嶼の気持ち

崖の向こうで
悲鳴嶼さんの雄叫びが聞こえる‥

修行中は

「いやもうこれ」

これは‥本当に抱かれてしまう‥
え、もう体格差凄いよ?俺 え?
ダカレテシマウヨォオ‥!

心の平穏を願う薬
なんでもそう、過ぎたるは。

「寝ても覚めても悲鳴嶼さんだよォ」
善逸が気付くと、そこに悲鳴嶼

修行はどちらも大変な内容でした

「ああ‥この気持ちが偽物だなんて」

無意識、善逸の気配を追う悲鳴嶼
効果が切れるまで、どうにか逃げ切って

*おわり*
















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