21/11/29 23:50 (:単発/妄想(ジャンル無節操))
  カナヲと炭治郎、時々 風柱様
話題:妄想を語ろう

浅草

賑やかな通りを避け
ひとり待つ、カナヲ

(炭治郎‥まだかな)

よそいき お出かけ着
白いワンピースに美しい羽織り

羽織りは繊細なレース
ひとつひとつ
花の模様が編み込まれている

(炭治郎と出掛けるって言ったら‥大変な事になっちゃった)

蝶屋敷 てんやわんやの大騒ぎ

アオイ、すみ、きよ、なほ総動員で
朝からカナヲをデート仕様にしていた。

(嬉しいけど‥‥恥ずかしいな)

小さくはにかむカナヲ

「おお?こんな所に別嬪さんだぁ」
「こんな裏路地に?お姉さん売ってんの」

固まるカナヲ

昼間から酔って絡む男連中
反射的に構えたものの

(‥駄目だ、カナエ姉さんの羽織り)

亡くなったカナエ姉さんの羽織り

「綺麗な羽織りなのに、仕舞ったままだともったいないから。カナヲ、一緒にお出かけしてあげて」

カナエ姉さんのお出かけ着だったんだ
優しく そう話してくれたアオイ

(絶対、守らなきゃ‥)

塀の上に飛び乗るには
少し距離が足りない

酔っ払い 巨漢の男が厄介だ

羽織りを守り 此処から逃げる最善の手

ジリジリ近付く巨漢
腕を引き、握りこぶしを作った

その瞬間

「おぉ、探したぜ」

巨漢男の後ろから声が

その頭を大きな手が掴む

「なぁ?なんだオマエら‥」
ギリギリグギギギ

「いてぇ!!」

「俺の連れに用があるんだよなァ?まずは俺だ、話は俺に通せ‥用はなんだ」

(‥‥か、風柱様‥)

気圧された酔っ払いふたり
一気に酔いも覚め
脱兎の如く、目の前から消えた

「‥大丈夫か?怪我は無い様だな」
「あ、あの‥ありがとうございます」

言葉を交わしたふたりの間に
柔らかな風

羽織りが揺れる

「‥無事ならいい。連れはまだ来ないのか」

戸惑うカナヲに察する実弥
「チッ、来たから行くわ‥じゃあな」

「カナヲ!!大丈夫か!」

駆け寄る炭治郎

「遅れてごめん‥今の実弥さんだよね」

「うん‥風柱様が助けてくれた」
(風柱様 凄く優しい眼差しだった)

意外な表情に頬を赤らめるカナヲ
その立ち姿にハッとする炭治郎

「カナヲ‥綺麗だね。よく似合ってる」

炭治郎の言葉に
一層真っ赤になったカナヲ

照れ隠し

「炭治郎‥風柱様にお土産買って」
「そうだね、実弥さんに謝らなきゃ」

手を繋ぎ お土産探し

「蝶屋敷の皆にもお土産買おうか。ねえ、カナヲは何がいい?」

笑顔で駆けて行く ふたり

青空 揚羽蝶が舞う












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