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今日10月27日は旧暦9月13日 月の名は『十三夜』 そして 「後の月」(のちのつき) の月見の宵である 十三夜に深い縁のある私が、中秋の名月以上に待っていたのは此の月,二の月 桜の花が満開の時だけが美しいのではなく、蕾の膨らむ時から満開を経て風に舞い散り地を染める時に至るまで、其の時々に美しさがあるように 月もまた満月の時だけでなく、其の朔望の盈虧 (えいき) の姿それぞれに、どれもこれも美しい その中に在って 此の十三夜が魅せる姿は 未完の美 人生のどんな苦難の時にも、土に還る其の時まで 望 (ぼう) に向かおうとする尊い心 満ち足りた時にも 慢心を遠ざける謙虚な心 これら多くのことを教示してくれる十三夜は、未だ僅かに欠けている其の月姿にこそ 意味があるのだ 解りやすいもので溢れ返り、幼い感性に堕ちてしまった今の世で、さて‥ どれ程の人達が 今夜の欠けた月の姿を見上げ 其の意味を想うだろうか 月月に月見る月は多けれど 想い耽るは この月の月 |