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届かない

腕を上げてみる。
届かない。

腕を伸ばしてみる。
届かない。

指の先まで伸ばしてみる。
届かない。

上半身を少し倒してみる。
届かない。

何かに掴まりギリギリまで伸ばしてみる。
届かない。

手が滑った。
バランスを崩した。
転んでしまうと思った。
ケガをしてしまうと目を瞑った。

その瞬間、手に確かな感触。
引っ張られたと思えば暖かさに包まれた。

目を開けば君が目の前にいて
背後で何かが倒れる音。

その音に少し眉をひそめるが
それでも欲しいものが手に入った。

「手を伸ばすより、一歩踏み出したほうが早いみたいだね」
そう言って君が笑った。

暖かな手

いつだったか君に悩みを打ち明けたことがある。

僕にとってそれは大きな大きな悩みで
夜も眠れないほど、息もできないほど
心を押しつぶしていた。

君は軽く、無責任に諦めろと言った。

もう、ほとんど覚えてないけれど
君が悩みを打ち明けてくれたことがあった。

君にとってそれは大きな大きな悩みで
手もつけられないほど、食事も喉を通らないほど
精神を蝕んでいた。

僕は軽く、無責任に諦めろと言った。

僕にとっての大きな悩みは
君にとっての小さな悩みで

君にとっての大きな悩みは
僕にとっての小さな悩みで

悩みなんてそんなものさと悟れはしないけど
君の軽く、無責任な言葉は
確かに僕の背中に触って
押してしまうほど力強さはないけど
確かにぬくもりがあった。

それだけで僕は悩むのもいいかと思えたよ。

はじめまして

はじめましてばっかり上手な僕です。

おはようも、こんにちはも、こんばんわも
言えなくて
モジモジして影に隠れて投げ出して
ばっかりな僕です。

さよなら、なんて言えたことなくて
また今度、なんて言う勇気がなくて

逃げて、全部忘れちゃう卑怯な僕だけど
いつだって、今度こそはって思って言います。

はじめまして、僕です。
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