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世界堂書店

『世界堂書店』
著者 米澤穂信

著者の好きな海外の小説を、紹介したもの。つまらなかった

ダナスの幻影

『ダナスの幻影』
著者 吉川英梨

警察官僚の娘だったれいかは、英語教師と関係を持っていた。教師の子供を身篭り退学した後、ラジオのディレクターと結婚して幸せを手に入れたように見えた。
英語教師と再会して再び関係を続けるれいかは、同じ町内の奥さんと不倫した末、奥さんを殺した夫と教師を捨て、夫の子供と教師の子供を抱えて貧しく生きていく事に、初めて生きているという実感を覚える。

とんでもなく変な女なので、流し読みだった。

セレモニー黒真珠

『セレモニー黒真珠』
著者 宮木あや子

親の借金を返すため高校も行かず風俗で働いて借金返済をしていた妹尾は、お客さんに身の上話をしてプロポーズを引き出した。しかし仕事が風俗だった為、彼の親に反対され手切れ金を貰い破局した。やがて彼がガンを患い、死に水を取ってくれと言われた妹尾は、その為だけに葬儀屋に就職する。
元々死人の魂が見えた木崎は、葬儀の際の煙突の煙が子供の頃から好きで、大学まで出たのに新卒で葬儀屋に入った変わり者だ。友達のお祖母さんの葬儀を頼まれた木崎は、お祖母さんが嫁を恨み続け死んでいった事や、今まで見下されていた友達が木崎を対等に扱ってきた態度を見て、自分を悪くないと思う。
かつて笹島が一度だけ恋だと思っていた相手は、自分の不幸に酔い、相手を束縛し依存する事に全てをかける、呪いのような男だった。結婚する気がないと知った笹島に冷たくあたり、すぐに自分の結婚式をプランニングさせ、今度は妻の葬式をさせる。そんな男から逃れられないと思った時、助けてくれたのは同僚の木崎と妹尾だった。
ブラコン妹を乗り越え、木崎と笹島は結婚する。妹の為に、「私は今、一番好きな人がいるけど、妹が木崎を一番に好きだと思わなくなる頃には、笹島が木崎を一番好きになれるよう努力する」という言葉が良かった。さすが揉め事の塊である結婚式と葬式を仕切ってきただけあるなと思った。
最後に出てきた、転校してしまった初恋の野球少年の事故死での葬式が泣けた。野球部と吹奏楽部の恋はありがちだけど、死んでから伝える告白が、なんと美しく儚いものか。死人の声が聞こえる木崎のふ線は、ここに繋がるためだったのかと。野球少年が死んだ事にショックを受けた吹奏楽少女が、このまま帰ったら事故に遭うから引き留めてという思いを木崎が受け取り、このままなら地縛霊になってしまう野球少年に告白をした吹奏楽少女のおかげて成仏した。相手を思いやるとは、こういうことなんだと、改めて気付かされた。

憧憬☆カトマンズ

「憧憬☆カトマンズ』
著者 宮木あや子

格差社会だって、一種の国を挙げたいじめだしね。

コールセンターで派遣社員をしながら上司と不倫してたアラサーが、不倫男と別れ仕事もバリバリしていく。安定しないからこそ、働くのだ。
なんでも話せる女友達がいて、派遣だけどしっかり働いている彼女は、どこかかっこよかった。

下町のたい焼き屋の娘であるパティは、ある日の店番で海外からきた力士と恋に落ち、賭博をしていると無実の罪で相撲界を除名された力士と幸せに暮らす。
本当は甘いものも嫌いだし頭が悪そうで男に媚びる事だけたけている女は大嫌いだが、目的のためには嫌いな人にもなれるパティシエ志望と偽っているパティこと松田は、とくに面白かった。こういう子いるよなぁと思った。

サッド・フィッシュ

『サッド・フィッシュ』
著者 佐藤青南

バンド活動をしていたボーカルを、ソロデビューさせバンドを解散させたマネージャーは、バンドメンバーの盗作をしていた事を謝罪し、メンバーと和解しようとしていた事を知り、自分の保身とプライドの為にボーカルを殺す。
重度障害のある連れ子の娘に強姦をし続け、妻をも殺した変態義父。
不良中学生に手を出した担任が、妊娠したから離婚しろと言われ、不良仲間を洗脳して殺させた。
サイコパスにより洗脳され、操られる事件の捜査に協力してくれと元彼に頼まれ、潜入しているエンマ様は、その鋭すぎる目つきを抑えるため、薬を飲んで仕事をしていた。まさか覚醒剤を打っているのではないかと考え、潜入中のエンマ様を尾行しサイコパスに見つかってしまう。刑事の機転とエンマ様の心理学的検知で危機を乗り越える。エンマ様ほど心理学に馴染んでいる人間でも、元彼の記憶を塗り替え、良い思い出に変えてしまっていたのだ、だから元彼には会うべきではない。と言うエンマ様の可愛さも垣間見ることができた。
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