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夏の名残りの薔薇

『夏の名残りの薔薇』
著者 恩田陸

お金持ちの令嬢達が、毎年必ず屋敷に集まっては嘘のような本当の混じった話をする。
奇妙で悲しい話

ユージニア

“時々考えるんですよ。理解出来ないことは罪なのかって。
親でも子でも理解出来ないものは理解出来ない。それっていけないことなのか。理解出来ないなら出来ないと認めて、諦めることだって理解の一つなんじゃないか。そんなことを考えるんです。
だけど今日び、世界は理解出来ないものを許さないでしょう。わからないと言ってはいじめ、得体が知れない、説得不能だと言って攻撃してしまう。なんでも簡略化、マニュアル化が進む。人が腹を立てるのは、理解出来ないからのことが多い。
本当は、理解出来るものの方がよっぽど少数派ですよね。理解したからって、何かが解決出来るわけでもない。だから、理解出来ない世界で生きていくことを考える方が現実的だと思うのは間違いでしょうかね。”

町民からも慕われていた医者の家族の米寿を祝う席で、お祝いの品として届けられたお酒やジュースに毒が入っており、一家だけでなくお祝いの席に列席していた者や近所の子供達まで毒殺する凄まじい事件となる。
生き残った盲目の美人の孫や、お手伝いさんの証言もあり、犯人として精神的に病んでいた見知らぬ男が逮捕され、事件は終息した。

やがてあの時屋敷にいた近所の子供の1人が、大学の卒論代わりに事件を取材し本にした。

真実とは何だったのか。
なかなか面白かったです。

『ユージニア』
著者 恩田陸

リカーシブル


“何があってもどんな事を思っても、生活は止まらないと思った。胸が潰れる程悲しくても、私は生きなくてはならない。いずれ私も疲れ切り、夢の様な最後の希望に惹かれ、それを手にする為には何でもする様になるのかもしれない。だけど今は、今夜は早く帰って眠りたい。”
連れ子同士で再婚した継母と義弟、そして私達を置いていった父。
閉鎖的な寂れた村に伝わるタマナヒメという過去と未来を見られる村の救世主。
弟が来たこともないはずの母の故郷を知っていると言う事から、優しすぎる母の傲慢さを知る私。愛情とは何なのか考えさせられた。

『リカーシブル』
著者 米澤穂信

月の裏側


「この世の中には説明出来ないこと、説明しなくてもいいことがあるんじゃないかな」
宇宙人が地球人を調査する為に脳にチップを埋め込んでるとか、オカルトめいた噂がまことしやかに流れていたけれど、もっと身近に起こっていたとしたら…。

『月の裏側』
著者 恩田陸

昨日の世界



“秤はどちらかに傾いていることを好まない。大きく片方に振れれば必ず反対側にも同じだけ振れる。言葉もそれに似て、象徴的な意味を持つ言葉はその意味が強いほど、反動で反対側の意味に傾く”

水に浮かぶ町。謎解きが難しくてイマイチ入り込めなかった。疲れてんのかな

『昨日の世界』
著者 恩田陸
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