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世界堂書店

『世界堂書店』
著者 米澤穂信

著者の好きな海外の小説を、紹介したもの。つまらなかった

ボトルネック 米澤穂信

『ボトルネック』
著者 米澤穂信

彼女が転落死した崖に弔いに来た俺は、そこでパラレルワールドへ飛ばされてしまう。
そこでは自分の代わりに、存在しないはずの姉がおり、両親は離婚せず、死んだはずの兄が生きている世界だった。

とんだホラ話に聞こえる俺の話を信じた姉は、「間違いを探そう」と俺の世界との相違点を炙り出す。
二年前に転校してきた俺の彼女が生きているその世界で、中学2年以降の成長した彼女を見られた俺は、彼女が事故死で処理されたが、彼女に向けられた悪意に気付かされる。

間違いは自分が誕生したことだったのだという思いに至った俺は、生きていたくないと本気で思った瞬間、元の世界へ戻れたのだ。

いや…重い話だった。

5分で読める!ひと駅ストーリー 降車編

『5分で読める!ひと駅ストーリー 降車編』
編集 「このミステリーがすごい!」編集部
発行元 宝島社
ISBN 978-4-8002-0086-0

【全裸刑事チャーリー 恐怖の全裸車両】七尾与史
全裸で外に出ても良いという社会になり、全裸でいるからこそ痴漢が増えてしまったという社会で、痴漢を捕まえる為、自ら全裸になり痴漢車両に乗った。おっさん同士で円になって痴漢をしてるという結末。なんか、勝手にやってろって感じなんだけど、馬鹿馬鹿しくて笑えた。

【緊急下車】林由美子
いつも同じ時間に会う女性に惹かれていた日雇いの男は、人身事故の為停車した電車内で女性に話しかける。そこで女性は連帯保証人になった借金を返す為、風俗で働いている事を知り、連絡先を渡す。
女性が男だと思って掛けた電話番号は警察の懸賞金がかかった犯人の通報電話で、日雇いの男は捕まる。

【二本早い電車で。】森川楓子
女子校に進学した私は、同じ中学だった男の子から誕生日前日に電話で、二本早い電車に乗れと言われる。翌日、その通りにすると反対方向の電車が丁度、自分の乗った電車と交差した。
窓ガラスに貼られた誕生日オメ!というメッセージを見た直後、私の乗った電車は事故に遭い、私は死んでしまう。
その後十年間ずっと、私と約束した日時に反対車両に乗る男に手を振り、恨んでなどいないよと思うのだが、伝わらないのだ。

【定年】塔山郁
会社を三年でやめた後、引きこもりとなった息子に、今年で定年するから年金だけでは暮らしていけない。頼むから働いてくれといった内容の手紙を息子に書いた父。
しばらくして職安の封筒を抱えて帰ってきた息子が父に渡したのは、父の再就職先の面接予定だったのだ。

【物騒な世の中】佐藤青南
私って妊婦に見えるのかな?突然、電車で隣に座るスーツ男に話しかける。男は君は妊婦の声じゃないと言い、君におばさんが席を譲ったのは、反対隣に座ったおじいさんの財布を盗んだからだと言い、おじいさんをおばさんが降りる前に起こせと言う。
男は君に、僕が盲目だから聞いたのかと尋ね、家出などせずに家に帰るよう諭すのだった。

5分で読める!ひと駅ストーリー 乗車編

『5分で読める!ひと駅ストーリー 乗車編』
編集 「このミステリーがすごい!」編集部
発行元 宝島社
ISBN 978-4-8002-0084-6

【海天警部の憂鬱】吉川英梨
鉄道が趣味の警部は、休みの日に乗った寝台特急で殺人事件が起こり、せっかくの休みなのに仕事をしたくなかったので警察と名乗らなかったおかげで、犯人と疑われ拘置所にいれられた警部。

【空想少女は悶絶中】おかもと(仮)
地下鉄でおばあさんが前に立った時、席を譲るか悩む。言ってしまえばそれだけなんだけど、せっかく言ったのに遠慮されたり断られたり怒られたり、わかるわ〜と思わず笑った。

本からはじまる物語

『本からはじまる物語』
著者 いしいしんじ
有栖川有栖
石田衣良
市川拓司ほか
発行元 株式会社メディアパル
ISBN 978-4-89610-090-7

【さよならのかわりに】市川拓司
首の後ろに二分少々触るだけで、記憶に触れる事が出来、それを生かし、その人の人生を本にしてくれる。そんな不思議な人がいるらしい。
自分の人生を本にする事を依頼し、それを読んだ父親は息子との間に出来てしまった溝を埋めようと、背中を押される。

“最期に、自分の人生を語り尽くして静かに去っていくんだよ。さよならのかわりにね”

命の寿命まであと3ヶ月。本を作っていたスタッフの一人はそう言うのだった。

市川拓司って、上滑りするような、児童書みたいな小説を書くので、あまり好きじゃなかったけれど、この話は良かった。
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