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昨夜のカレー、明日のパン

19歳で一樹と結婚したテツコは、二年後、あっけなく死んでしまった一樹との思い出を共有する義父と二人で暮らし始めて7年目。
恋人・岩井にプロポーズされたテツコだが、めんどうだと思ってしまう。

「自分にはこの人間関係しかないとか、この仕事しかないとかそう思い込んだら、例え酷い目に遭わされても、そこから逃げるという発想を持てない。呪いにかけられたようなものだな。逃げられないようにする呪文があるのなら、それを解き放つ呪文も、この世には同じ数だけあると思うんだけどねえ。きっと何かに捕らわれて身動き出来なかった人が、言葉で解放された」

人は感情にも捕らわれてしまう。人はいつも何かに捕らわれながら生きているというメッセージ。

『昨夜のカレー、明日のパン』
   キザライズミ
著者 木皿泉
発行社 株式会社河出書房新社
ISBN 978-4-309-02176-8

以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
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