あまり真剣ではない男女の恋の話。行きずりの恋から何かが始まる話が多いが、深い恋や人生を変えるような恋にはならず、年老いた時に思い出すかどうかも微妙なラインの男と女の短編ばかり。
最初の話が女を引っかけたら自分が与えなければ食べる事さえしない女で、面白がってからかったという話で、小説じゃなくても相手が大事なら、どうして何もしないのか聞くはずだが、それをしない。
全ての他人を大事になんて出来ないけれど、それでも、他人を大事に出来ない人の話は、積極的に読みたいとは思えないものだなぁと実感した。
私には合わなかった。
『女たちは二度遊ぶ』
著者 吉田修一
発行元 株式会社角川書店
ISBN 4-04-873682-5