うつろうものはなんてキレイ

蜜柑でしたね。
掲載誌が休刊して、その後移籍等の予定が未定なままという話は事前に知ってたのでいいんですが、こうやって読むと手慣れたぶん投げっぷりだな…と思ってしまいました。

内容は主人公であるはずの花くんよりもヤービスの能力や桜井さんのえげつない戦いっぷりが印象強かったです。
私戦争漫画買ったつもりないんだけどな？と思ってしまうレベルで。
というか、この巻のストーリーを大雑把になぞると
羊介が花達のいる地獄へ向かう
→羊介はヤービスの能力説明しながら花と桜井さんぶっ飛ばす
→ぶっとばされた二人はまた別の地獄へ
→そこで零戦ガチ戦争に巻き込まれた花が何かを見出して終了
というなんと言えばいいのか分からない感じ。
あとは現世パートもちょっとだけ……

どこから言うか迷ったのでまずは羊介さんから。
なんでわざわざ花のところ向かったかといえば、ハオさんが桜井さんを花の持霊にあてがおうとしてるのを察して阻止しようと考えたらしい。
それにしては飛行機でカフェ豆に突っ込んでお誘いするとか色々と無理がありすぎる
ヤービスの能力に関しては『ヤハべえ』を雑誌掲載時に読んでたので、資本さえあればなんでもできる究極のチートだと知ってたけど、実戦で使われるとチートだなほんとに。
WJマンキンでのハオさんもだけど、武井さんはラスボスの能力設定高く盛りすぎじゃないですかね。
羊介さん13歳設定のくせに外見が大人びてるのは、時間停止能力作動中も術者本人は年取るからだよって解説あったのは腑に落ちたけどね。
つーかシャーマンですらないのにチート能力でシャーマンってことになってるとか…なんか……
非シャーマン対シャーマンの構図はマンキンに求めてないんだよ…というのが本音なので。
もし雑誌移籍して連載続いてたら、もっとがっつりシャーマンじゃないバトルを見続けたかもしれないと思えばここで一旦ストップしてくれてよかったかもしれない。
時間置いてもっと冷静かつ楽しくこの作品見つめられたら案外そういう展開もいけるかもしれないけど、今は厳しいかな
とかいうぼやきは置いといて、やっぱり羊介さんがカードで花からアルミとの過去の記憶奪ったんだね
その過去回想すごく見たい…ロリアルミ可愛い…

そして、あの、24廻扉のアレなんなんですかね？
ラザホーちゃんが非常に可愛かったのでいいんですが、突然始まったカフェ豆紹介記事にびっくり。
武井作品のこういう変な方向で全力出すところ嫌いじゃない
過去ファンブックとかでちょいちょいこういうノリのネタページ挟んでたのも結構好き。
ただ、何の前触れもなく本編に挟まれると本気で乱丁本の可能性を疑ってページ数やサブタイトル確認してしまうね。
パッチといったらハオさんとパッチの回想あったね。
ハオさんの「阿弥陀丸は花を甘やかすし葉のお古だと面白くないから」って理由で別人あてる気持ちは分からなくはない。
そこで「しかし…！」と反論するのはシルバかカリムの役割だった気がするけど、まさかのタリムさんなのね。
まあ回想からの流れだとそうするのが一番自然なんだけどさ。

現世組パートのノリは見ててマンキンだなって思って安心する。
葉羽とガッコとか完全にネタ化して無意味に振るわれる修験の極みとか
でも結局ルドセブとセイラームにはずっとモヤモヤした。
涼しい顔して現実突きつけるためなんて理由でメイデン様殺させたのかなって思うとつらすぎる

そして花が次に飛んだ地獄は桜井さんたちの基地ってところだろうか？
坊主頭な桜井さんも相変わらず精悍な雰囲気でいいですね。
花が『特攻』を知らなくて、さすがに今どきの子供でも14かそこらだったら、過去に嫌でも戦争学習受けて特攻隊のことなんとなくは知ってるんじゃ？と疑問。
花は真面目に授業受けるタイプじゃなさそうだけどそれでも不自然なような…
私が地元の土地柄もあって、義務教育中に戦争学習の機会少なくなかったからそう思うだけかな…
読者向けの説明するために知らない前提にしてる大人の事情だと思っておけば許せる気がしたので、自分の中で勝手にそういうことにしておきます。
そして桜井さんを待ってる女の子可愛い
これデスゼロのメイド長さんだよね、千春って名前なのか
あと戦争ターンは読んでてしんどいし、垣間見える思想にはどうにもつっこみにくいので今は何も言いません。
後々何か思いついたらこっそり追記するかもしれませんが。

最後に、完全版ラストの描き下ろしパートでは『愛』が正義だったというか、とにかく『愛』を推してたのが印象的だったので「愛だ!!!」で強引に終了したのに変な笑いが出ました。
フラワーズの序盤はかなりWJ版と被せてたけど、終わりをこう被せてくるとは…