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猫ヶ原1巻感想

そういえば最近二巻出たのに一巻の感想まだ書いてなかったなと。
武井さん、ここ数年は色んな雑誌で描くようになったなって印象です。
マイナー誌で描くのはいいんですが、田舎住みとしてはその辺の本屋で単行本見つけにくいのが難点です。
一巻探すのもちょっと大変でした…
なので二巻は一巻置いてた本屋になかったら諦めてネット通販しようかなぁとぼんやり考えてます。


まず、とにかくカラーが綺麗です。
武井さんのカラー絵は明暗のグラデ柔らかい場所とハッキリしてる場所のメリハリとかすごく好きです。
中身の冒頭数ページはカラーなのですが、そこで影の部分に青や緑混ざってて、こういう色使い好みなのでいくらでも見ていられます。
おそらくカラーも中のモノクロ原稿もデジタルだと思うのですが、アナログ風な処理してて作画に手が込んでるなぁという印象です。

内容的には、ノラ千代という名前は可愛いけど超渋いオッサン猫がさすらいながら色々斬ったり斬らなかったりする感じですかね。
正直、こういう動物を擬人化したような作品を普段好んで読まないので肌に合うか不安でしたが、読んでみると好きな作家だからかすんなり受け入れられました。
武井さんは元々デフォルメ強い絵柄なので、むしろ擬人化と相性いいのかもしれません。
全体的に作画に気合入ってて、筆ノッてそうだという印象受けました。
基本は時代劇のノリを猫社会にスライドさせててまさしく擬人化のように見えましたが、ところどころに垣間見える猫要素が面白かったです。
マタタビをシャブ扱いや厠に猫砂、猫相書き(にゃんそうがき)など、つい笑いました。

ノラ千代は一話の時点だと渋い伊達猫って雰囲気でしたが、回が進むにつれてヤク中(※マタタビ)だったり目的のためには手段を選ばなかったり、様々な面を見せてました。
吼えたり死にかけたりといった極限状態での顔がすごいことに。
みっともない面も見せまくってるのに、どこか筋通っててカッコよく見えました。
単純に野良と言われたら自由で無法でだからこその不便も多いってイメージですが、生きてやりたいことをやるためには悪行働くし無様も晒すしやれることは自分でやるよみたいなのがこの猫の意地ってところでしょうか。
それにしても半死半生で道端に倒れ、ツバや排泄物かけられた上に厠の猫砂に身を潜め多くのキャラに「クセエ」と扱われる主人公って……
クセエで思い出したんですけど、この話いつにもまして下ネタかっとばしてるように見えたのは気のせいですかね…

他のキャラではショー斗のクソガキらしさ好きです。バカっぽくて可愛い。
ノラ千代の刀奪ってそれで斬ってやる→刀が長すぎて抜けない、の流れには笑いました。
読み進めながらノラ千代に斬られて死亡退場したら残念だな…と思ったけどそうでもなくて良かったです(こんなこと言って二巻であっさり死んでたらどうしよう)
雨村ショー斗で父は利寛(りかん)なので、アメリカンショートヘアから名前取ってそうですね。柄もそれっぽい感じでしたし。
ここまで書いて、よく考えたら一話のおミケも三毛猫?と検索したらそれっぽい感じでした。おミケ可愛かった。
獅子若さんはイケ猫ですね。そしてモフモフ。
あの綺麗な顔でえげつない事やって最終的にほられてるのが哀れというかただの自業自得というか。

全体的に斬ったり斬られたりで殺伐感ありましたが笑える要素もほどほどに混ざってて、テンション下がりすぎることもなく読めました。
ノラ千代が米粒掲げる→「見ろ!すずめが米を!」→ページめくったら焼き鳥のテンポがお気に入りです。


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PROFILE
華蓮さんのプロフィール
性 別 女性
地 域 沖縄県
職 業 夢追人