限定盤A(漫画付き)買いました。良かったです。
過去のカゲプロアルバムもあれはあれでまとまってると思うんですけど、メカクシ団たちのこと語りきれてるかといったら不完全燃焼にも思えて、そういうところ埋めるためのアルバムなのかなって印象です。
一応断っておくと、私は楽曲中心に追ってて漫画や小説追ってないのでそっちには言及しません。

●ロストデイアワー(特典漫画)
インタビューで言われてた通り「遥がメカクシ団に友達とは何か聞いて回る話」でした。
それぞれの答えから性格滲み出てるのがいいなと思いつつ、意図せずシンクロしてるセトマリが可愛かったです。
とくにキド・モモ・アヤノの答えがらしい感じで好き。
ヒビヤとヒヨリはマセてんな〜って感想。回答よりも言い方が。
そういえばアニメ観たとき、この二人の性格が私にとって見ててイラッとする小学生キャラそのもので、色々通り越してよくこんなキャラ作れんなって感心した記憶が。
言っても最終的には『友達っていいよね』と思わせる話でした。

昔これの作画の人をカゲプロアンソロで見たとき、角度ついた絵で口の位置変になるのが気になって読むのに集中できなかった記憶あるんですが、見ないうちに上手くなってマシになった?でもやっぱり完全には直ってないような…?


以下曲ごとにざっくり感想。インストは割愛。

●イマジナリーリロード
イントロで爆発的に来るところとやたら早口なところに「カゲプロが帰ってきた…」と思わされました。
最初にこういう“らしい”の持ってくるのがいいですね。
「私が私じゃなくなって〜」のところが印象に残りました。
アウトロでギターがピロピロギュンギュンしながらフェードアウトするの好き。

●失想ワアド
動画サイトで先行公開されたので改めて言うことないかなって気がしなくもないですが、私はピアノやストリングス効いたポップスやバラード好きなので、編曲の方向性はアルバム内で一番好きです。
MVに引きずられてるだけかもしれませんが透明感あって綺麗で良い。
キド個人を歌った曲がないってカゲプロ人気あった頃から散々ファンに嘆かれてきたけど、今になってこんな素敵な曲来るとはわからんもんだなって思います。

●マイファニーウィークエンド
ウキウキ感が楽しい曲ですね。編曲も可愛い。
歌詞だけ読んだとき、女言葉なのが珍しいなって感想が最初に出ました。
あとカタカナ表記でない英語混ぜてるのも珍しいなって。カゲプロだとdazeのアレくらいですし。
個人的にモモのイメージでしたがヒヨリ説も見かけて謎です。言われてみればどっちとも取れそうで。

●アディショナルメモリー
これも先行公開された曲なのでリアタイで言ったのと被るんですが、思春期衝動ロック感が好きです(謎形容)
サビは激しく感情表現してるのにイントロやアウトロはピアノ中心でしっとり寂しい雰囲気になってるのが良い。
透明アンサーや幸福理論から見えるアヤノ像はそんなに好きでもなかったけど、これで等身大の中高生なんだと思わされて好感度上がりました。

●ロストデイアワー
シンセ?の音がノスタルジックな雰囲気演出してていいですね。
多分今の作者にはヘッドフォンアクターやチルドレンレコードみたいな曲作れないんでしょうけど、逆に昔の作者は絶対この曲作れなさそうだなって気もします。
なんかそういう、前作から経ってしまった月日に思いを馳せずにはいられないような曲でした。

●リマインドブルー
爽やかだけどどことなく哀愁を感じるギターフレーズが、過ぎ去った青春を思い起こさせていいですね。
なんとなくサマータイムレコードや少年ブレイヴと被って聞こえました。
先に詞だけ見て『大人が嫌いな歌』は「大人なんて嫌いだ!」と歌ってる歌のことかと思いましたが、インタビュー読むに「大人が嫌う歌」のことなんですね。実質同じようなものですけど。

●忘れてしまった夏の終わりに
過去のアルバムのシニガミレコードや架空世界もでしたが、最後に大人しめの曲持ってきてエンドロール感出すところ割と好き。
静かだけど壮大さもあっていいなと思います。



総括すると、色んな意味で前作から時間空いたのを実感させられました。
昔は子どもの目線で子どもの心情を歌ってて鮮やかに刺さってきたんですけど、今回は大人の目線で子どものことを歌ってる印象が強かったので。特にロストデイアワーとリマインドブルー。
だから過去作の良くも悪くも子供っぽいところが好きな人には物足りなく感じるかもですね。
まあ、でも、最初に出してきた失想ワアドでストレートに「大人になっていく」と歌ってたことから察せた話かもしれませんね。

でも時間空いたことで音や詞のクオリティは格段に上がってて、カゲプロとか置いといて単純に曲として素晴らしかったです。
過去作は未熟さ見えるところあって、だからこそ受けたんでしょうけど、だからこそ合わない人は絶対受け付けなくて、そういう違いも人気全盛期に色々言われてた要因のひとつだろうなって思うので。
そういう意味では昔カゲプロ好きだったけどもう離れた人だとか、昔よくわからんって避けてた人でも聞きやすい仕上がりになったのかな、と。