話題:恋愛相談


〜つづき〜

信号運がよくて待ち合わせ場所に20分前に着いた神田です

早く着きすぎたかな‥と思って辺りを見回すと、こちらに歩いてくるビニール傘を持ったギンガムチェック女を発見

下はジーンズでよかったが、シャツの生地が薄くて寒そうに見えた

昨日は薄着でいると風邪ひきそうなくらい気温が低かったんだよ

車外に出て挨拶をし、そのギンガムを乗せるべく助手席のドアを開けたら「着る物がなくてこんなので来たけど、涼しいを通り越して寒いね」と女は言った

車内で腹の減り具合を確認すると、まだもう少し平気だと答えが返ってきたので、まずは街道沿いのカジュアルショップに連れて行った

ゆっくり選んでる時間はなかったので店員さんに薄手のパーカーありますか?と尋ねると、ギンガム女は顔の前で片手を振って「いいよいいよ、私のだったら気にしなくて」と言っていたが無視

その店ではベージュのパーカーと中に着るTシャツ風のカットソー(?)を買った

「いいのにもう‥」なんて女は困ったように呟いてたが、試着室から出てきた時は笑顔になってたぜ

やっぱりな、連れてる女が寒そうにしてたら何か対策を講じてやんないとな

それにギンガムが、その日は合わなかったと言うか、近場ファッションに見えたと言うか‥

まあ俺はポロシャツにジーンズだったから、あんまりひとのこと言えないんだけど、女はどんな天気でも可愛くしてやんないとだよね


そして食事へ

得意のうどん屋

イタリアンも考えたのだが、何となくね、温かい物が食べたかったから

食べてる最中は相談はなく、食後のちょっとした時間もそういった内容の話は出なかった

熱い飲み物を出す店なら、そこで相談内容が聞けたかも知れない

失敗したと思ったが、店を出て車に乗り込んですぐ「相談てのはね‥」と女が突然口を開いた


つづく